「呪怨」「殺人鬼を飼う女」などで知られる大石圭の原作小説を、韓国の人気俳優イ・ジフンを主演に迎えてSABU監督が映画化した『アンダー・ユア・ベッド』。5月31日(金)初日舞台挨拶に、公開に合わせて来日したイ・ジフンと、本作が韓国デビュー作となるSABU監督、さらに本作のプロデューサー兼通訳を務めるイ・ウンギョンが登壇した。日本で初めての舞台挨拶に挑むイ・ジフンは、当初、緊張のあまり強張った様子だったが、温かい大きな拍手とファンの黄色い歓声に迎えられると、大勢埋まった客席を見渡し「初めまして、私はイ・ジフンです」と日本語で挨拶。続けて、「すごく緊張もしているんですが嬉しいです。ありがとうございます」とニッコリと笑顔。SABU監督も久しぶりの舞台挨拶となった。日本で公開を迎えた気持ちを聞かれると、イ・ジフンは「映画館の前のポスターを見たときに夢のような気持ちでした。自分が芝居をしてテレビに出ているのはよく見ていますが、異国の日本で自分の顔のポスターがあって、それを見てお客さんが見に来てくれたのが嬉しい」と喜びを語る。SABU監督も「まさか日本で公開されることはないと思っていたのでびっくりしています」と明かした。プロデューサーのイ・ウンギョンは「小説はもともと読んでいて、10年ほど前から構想はありました。センシティブなテーマなので、違う角度からできればと、一昨年に実現することに。SABU監督とは一度お会いしたことがあり、監督なら韓国スタッフともうまくできそうだと思い、お願いしました」と製作の経緯を明かす。日本人監督と初めてタッグを組んだイ・ジフンは、SABU監督の印象を聞かれると「I LOVE YOU」と微笑んだ。「お父さんのように思っています。とても温かい方なんですよ。現場では監督が自分を信じてくれたので自分も監督を信じて取り組みました」と監督の印象を語る。また、イ・ジフンがSABU監督に手袋をプレゼントしたエピソードも。「一緒にお仕事をした監督にプレゼントを贈ったのは初めて。ソウルでの撮影で寒そうに見えたので」とイ・ジフン。SABU監督が「大事にしています」と言うと、「本当ですか? ありがとうございます」と笑みを浮かべた。さらにSABU監督は「絵作りにこだわりました。今回スタンダードサイズ(縦横比3:4)の画角で、カメラを固定した映像を中心に撮影しました。日本的な余白が好きなので、上に余白のある構図や無音を意識しました」と本作ならではの映像をアピール。再びSABU監督の作品に出演したいかと問われたイ・ジフンは「ぜひ出演したいです。次はどんな作品を準備しているのかと監督に伺っています。監督がそれを覚えていてくれて、小さな役でも出演できれば」と答えた。共演してみたい日本の役者に、映画『アンダー・ユア・ベッド』日本版の主演の高良健吾、小さいころから好きだったという「ごくせん」の松本潤、そして昔からファンだったというオダギリジョーを挙げた。最後にSABU監督は、「決して孤独じゃない、どこかで誰かが聞いてくれている。『助けて』と言える優しい世の中になればいいなという思いを込めて作った作品です」と作品への思いを語る。イ・ジフンは「私も『一人じゃない』というメッセージにエネルギーを受けた」と述べ、イ・ジフンは「今日は会場の一人一人の顔を見たいと思って参加しました。ぜひこの作品を宣伝してください」と締め括り、イ・ジフンの希望で会場の観客とともに写真撮影。その後、イ・ジフンとSABU監督によるサイン会が実施され、イ・ジフンは日本のファンの歓迎に目頭が熱くなる場面も見られていた。『アンダー・ユア・ベッド』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アンダー・ユア・ベッド(2024) 2024年5月31日より全国にて公開©2023, Mystery Pictures, ALL RIGHTS RESERVED
2024年06月01日東京ディズニーリゾートの各施設をつなぐモノレール、ディズニーリゾートラインでは、6月6日(木)に開業する東京ディズニーシーの新テーマポート「ファンタジースプリングス」を記念した、東京ディズニーシー“ファンタジースプリングス”ライナーが運行中だ。同ライナーは「ファンタジースプリングス」に登場するディズニー映画『塔の上のラプンツェル』『ピーターパン』『アナと雪の女王』のキャラクターたちがデザインされた外装と、ミッキーマウスやミニーマウスなど様々なキャラクターたちが描かれた色鮮やかな内装でゲストを出迎える。車内にはTVCMが流れた際に話題となった「ファンタジースプリングス」の心地よい音楽も流れているほか、「ファンタジースプリングス」のロゴが描かれたスーベニアメダル2種類と、「ファンタジースプリングス」デザインのフリーきっぷ全6種類が5月28日より発売に。東京ディズニーシー“ファンタジースプリングス”ライナーは、リゾートライナー(Type C)グリーンの1編成のみ運行。運行時間は、東京ディズニーリゾート・オフィシャルウェブサイトを確認のこと。なお、さらに6月5日(水)の期間限定で、東京ディズニーシー・ステーションには、「ファンタジースプリングス」グランドオープンまでのカウントダウンができるフォトロケーションを設置中だ。東京ディズニーシー“ファンタジースプリングス”ライナーは、2025年4月7日(月)までの期間運行。期待広がる東京ディズニーシー“ファンタジースプリングス”ライナーで、新エリアへの想いを馳せてみて。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年05月31日故郷や家族、人生の全てを奪われた若きフュリオサの物語を描く『マッドマックス:フュリオサ』の公開を記念した特別展示イベント「マッドワールドV8展」のオープニングに、映画宣伝アンバサダーのなかやまきんに君と『マッドマックス』ファンを公言するヒコロヒーが登場した。5月29日(水)、イベント会場であるSHIBUYA TSUTAYAには、『マッドマックス』サーガで最も象徴的な漆黒の改造車“インターセプター”が映画さながらにバイカー集団に先導され、渋谷スクランブル交差点を突っ切って降臨。車内からなかやまきんに君とヒコロヒーが現れると、道行く人々はくぎ付けとなった。きんに君は宣伝アンバサダーとして、先日のオーストラリアプレミアでもレッドカーペットでジョージ・ミラー監督、主演のフュリオサ役アニャ・テイラー=ジョイ、ディメンタス将軍のクリス・ヘムズワースへのインタビューも見事に成功させたばかり。現場の様子をふり返ると「僕も蝶ネクタイ、シックなネイビーの短パン、そしてディメンタス将軍のようにクマのぬいぐるみを付けた正装で臨みました。そしてキャスト陣にも英語で直接インタビューすることが出来ました!」と手ごたえを感じていた様子。また、「クリス・ヘムズワースさんの『寒くないのかい?』に対して、『あなたに会えたから身体が熱いです』と持ち前のアドリブ力を発揮しましたよ!」と話し、アニャからは「『あなたの格好大好き、面白いわね』と言われました。矢が刺さりまくっているアニャさんに言われると、シュールでしたね」と語った。ミラー監督には次回作への出演を直談判したといい、「『頭を剃らないといけないけど大丈夫?』と言われ『もちろん!髪も筋肉も準備万端です!』と答えて監督からOKもいただきました!おそらく次は、“ウォーボーイ”ならぬ“マッスルボーイ”として出演すると思います!」と、プレミア会場の様子をレポートした。そんな最強のキャスト、スタッフが作り上げた最新作『フュリオサ』をひと足先に鑑賞したきんに君は、「とんでもない作品です!アクションや画力(えぢから)の迫力がすごすぎて、観終わったあと自然と筋肉がパンプアップしていました。これはもう“観る筋トレ“です!」と魅力を熱弁。すると、もう1人の特別ゲスト、『マッドマックス』サーガの大ファンであるヒコロヒーも「私はきんに君よりマッドマックス好きだと思います!『マッドマックス』は劇中に出てくる女性たちもかっこよくて好きだし、あの世界観がいいですよね!」と、きんに君に負けないほどの作品愛を興奮気味に語った。さらに、インターセプターに乗るという体験については「最高でした!」と語りつつも、「でも来る途中に渋滞に引っ掛かってしまって…劇中では爆走しているインターセプターが渋滞にハマっているのは、シュールで恥ずかしかったですが、楽しく乗せていただきました!」と、夢が叶った喜びをボルテージMAXで語っていた。「マッドワールドV8展」には、大型フォトスポット、描き下ろしコラボイラスト展示、特別映像の上映、ファン・コレクション展示、物販コーナー、そして“MAD”認定ナンバリング・カード配布など、充実のコンテンツで満たされており、まさに『マッドマックス』が渋谷の中心をジャックするかのような雰囲気。きんに君は展示のお気に入りポイントとして「やっぱりクリヘムさんの大型アクリルスタンド」を挙げ、「ここで一緒に写真を撮りたいです」とフォトスポットを紹介。ヒコロヒーも「私はウォーボーイズのビジュアルが好きなんですよね!車の中でウォーボーイズたちが大人数でぎゅっとなっているフォトスポットで一緒に写真を撮りたいです」とアピールした。また、『マッドマックス』に興味がない友人に対しての誘い文句として、「さあ、一緒に行ってくれないと、怒りますよ!筋肉プンプン!」というギャグを織り交ぜるきんに君。一方、ヒコロヒーは、アクションシーンのケガ描写などが苦手な友人に対して「人生で痛みはつきものよ」と、『怒りのデス・ロード』でフュリオサが口にした名台詞を引用したスマートな誘い文句を披露した。最後は、白塗りの武装集団ウォーボーイズが攻撃する際に登るポールに見立てたセットにゲスト二人が乗りポーズを決め、まさにMADな世界(マッドワールド)全開のフォトセッションが行われた。『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開。日本語吹替版同時上映 IMAX®/4D/Dolby Cinema®/SCREENX上映。映画『マッドマックス:フュリオサ』特別展示イベント「マッドワールドV8展」概要【会期】5月29日(水)~31日(金)各日のイベント実施時間は下記の通り5月29日(水)13時30分~18時00分5月30日(木)10時00分~18時00分5月31日(金)10時00分~18時00分※入場無料【会場】SHIBUYA TSUTAYA 1F SIPS A(C) 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.(シネマカフェ編集部)■関連作品:マッドマックス:フュリオサ 2024年5月31日より全国にて公開© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. IMAXR is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
2024年05月29日アカデミー賞監督イーサン・コーエン最新作で、女性2人の予測不能なアメリカ縦断ドライブを描いた『ドライブアウェイ・ドールズ』トーク付き特別試写会が、漫画家の瀧波ユカリと俳優・モデルとして活躍するイシヅカユウをゲストに迎えて行われた。東京を生きる24歳・フリーター女子の日常を赤裸々に描いた4コマ漫画「臨死!!江古田ちゃん」でデビュー、現在は女性を取り巻く現状を描き幅広い世代から支持を得ている「わたしたちは無痛恋愛がしたい」を連載中の漫画家・瀧波ユカリ。そして、ファッションモデルとして活躍し、映画『片袖の魚』で開催された、日本初となるトランスジェンダー女性の俳優オーディションで主演に選ばれたイシヅカユウが、本作の個性豊かなキャラクターやファッション、映画の魅力を存分に語った試写会。アカデミー賞受賞作『ノーカントリー』やカルト的人気を誇る『ビッグ・リボウスキ』など、様々な作品を兄ジョエルと共に手掛けてきたイーサン・コーエン監督の最新作だけあり、会場には幅広い年代の映画ファンが駆けつけた。上映後、MCの呼び込みで観客の大きな拍手で迎えられ登場した瀧波さんとイシヅカさん。ポッドキャスト「どっちが好きなの?」の配信を行うなど普段から親交のある2人の和やかな雰囲気に包まれ、トークイベントがスタート。はじめに映画を観た感想を問われると、会場を見渡した瀧波さんは「今ここから皆さんのお顔が見えますが、飲み込み切れていない困惑のオーラが伝わってきてますね(笑)。私は全部で2回観たのですが、初めて観たときは同じ感覚でした。1回目と2回目で大分印象が違って、2回目に観た時はコミュニケーションの映画だなと思いました」と明かす。「ジェイミーとマリアンはコミュニケーションを取り合いながら信頼関係を築いていくのに対して、彼女たちを追いかけるギャングの部下たちは過失を押し付け合う。その対比がおもしろくて」と率直な感想をコメントする。レズビアンの女性2人が主役のロードムービーとなるが、「2人が女性として対等に立っていて、さらに対等になっていくように同意をとりながら、セックスの価値観を埋めていく姿を丁寧に描いているのが今っぽいと感じました」といい、イシヅカさんも「2人の関係性が変わっていくのが良いですよね」と同意。「私は最初マリアンに共感しながら観ていたんですけど、でもジェイミーもすごくジェントルでかっこいい。奔放なんだけど、同意を取る優しさがあって素敵なんです」と、主人公2人の関係性に魅力を感じたという。また、舞台となった90年代後半を意識したY2Kファッションも見どころの1つ。主人公2人のデニムの着こなしからもアメリカの地方都市の生活や時代背景を感じることができる。瀧波さんは当時をふり返りつつ、「90年代って性的に抑圧されていた時代なので、ジェイミーみたいに奔放になるのが良いという価値観があった。マリアンは真面目なキャラクターとして描かれていますが、今の時代では普通ですよね。あの時代ではお堅いというのがリアルだなって思いました」と分析する。さらに、謎のスーツケースを巡る攻防戦には、魅力に溢れるキャラクターが続々登場するが、瀧波さんとイシヅカさんはジェイミーの元カノ・スーキーがお気に入りだと口を揃える。「女性が対等に描かれる中で、警官のスーキーだけ暴力を通す力を持っている。それが面白い。今まで見たことのないキーパーソンだなって」と瀧波さん。スーキー役のビーニー・フェルドスタインのファンだというイシヅカさんは、「コメディの演技の良さが遺憾なく発揮されていて最高でした。あとは、マイリー・サイラス。本当にマイリー・サイラス?って思って嬉しいサプライズでしたね」と興奮気味に語った。最後まで予想不可能な、これまでに類を見ないロードムービー。これまでに行った試写会では、観客の意見が二分することも。イシヅカさんは「大好きな映画の『テルマ&ルイーズ』みたいに女性の逃避行をイメージしていたら、おぉ…!みたいな(笑)。自分の中のどこかにレズビアンの映画は社会的なメッセージがあったほうが良いという偏見があったのかも」と、映画を観て気づかされたことがあったと明かす。続けて瀧波さんも「私も社会的な視線はどこかにあって、女性2人の映画に男性的なモチーフは必要なのかと少し疑問に思いましたが、最後に…」と、ラストシーンでその疑問が解消された点についてコメント、単なるコメディの枠に収まらない本作の魅力を深堀し、最後まで観客も大満足のトークイベントが締めくくられた。『ドライブアウェイ・ドールズ』公開初日記念『ビッグ・リボウスキ』上映&トークショー付きイベント開催イーサン・コーエン最新作にして、劇映画としては初単独監督作となる『ドライブアウェイ・ドールズ』。公開初日に本作の上映に加えて、イーサンと兄ジョエル・コーエンが共同脚本を手掛け、1998年の公開から26年経ったいまも色褪せぬカルト的人気を誇る『ビッグ・リボウスキ』の特別上映と、2つの作品を深掘りし、その魅力に迫るトークイベントが決定。コーエン節の効いたスタイリッシュな世界観を味わえそうだ。『ドライブアウェイ・ドールズ』は6月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開。『ビッグ・リボウスキ』上映&トークショー付きイベント■上映作品:『ドライブアウェイ・ドールズ』『ビッグ・リボウスキ』※『ビッグ・リボウスキ』はBlu-ray上映。■日時:6月7日(金)18時30分~『ドライブアウェイ・ドールズ』/トークショー&インターミッション/20時35分~『ビッグ・リボウスキ』■登壇者:海猫沢めろん(作家)、牧村朝子(文筆家)、MC:よしひろまさみち(映画ライター)■劇場:渋谷シネクイントスクリーン1『ビッグ・リボウスキ [4K ULTRA HD + Blu-rayセット]』発売中:6,589円(税込)発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント© Polygram Filmed Entertainment, Inc. 1998(シネマカフェ編集部)■関連作品:ドライブアウェイ・ドールズ 2024年6月7日よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開©2023 Focus Features. LLC.
2024年05月29日人気漫画家・伊藤理佐の複数の漫画エピソードを組み合わせたヒューマンドラマ「おいハンサム!!」を映画化した映画『おいハンサム!!』の完成披露試写会が5月28日(火)、都内で行われた。伊藤家の5人が織りなす“恋と家族とゴハン”をめぐる物語だ。完成披露試写会には、家族の幸せを心から願う伊藤家の父・源太郎を演じる吉田鋼太郎をはじめ、木南晴夏(長女・由香)、佐久間由衣(次女・里香)、武田玲奈(三女・美香)、MEGUMI(妻・千鶴)、宮世琉弥(里香の幼なじみ・たかお)、浜野謙太(由香の元交際相手・大森)、テレビドラマに続いて監督・脚本を手がけた山口雅俊が出席した。吉田さんは「こうして映画の舞台挨拶として立たせてもらっているのは、半信半疑で(笑)」と『おいハンサム!!』映画化に対する本音をポロリ。「もうこうなったからにはね、腹をくくって見てもらうしかない」と語り、「この作品を面白いと思っていらっしゃる方は、やはりちょっと変わっていたり、もしくは悩んでいらっしゃるのか。それとも、いろんなことに不満を持っていらっしゃるのでは(笑)。そういう連帯意識を感じますし、今日はすごく雰囲気が温かいですね」とファンに感謝を伝えた。そして、「あくまでドラマの延長線上。吉田鋼太郎が大スクリーンで、大暴れしたりせず(笑)、皆さんがお好きなエピソードが、普段の倍つまっている。テイストや空気は変わらず、期待を裏切らない」とアピール。幸せを求め人生に迷う三姉妹に対して、「大活躍ですよ。そこまで行っちゃうの?戻ってこれるのかなというところまで、行っている」と心配半分に目を細めると、木南さんは「結構やばい感じです」と波乱の展開を示唆していた。木南さんが、ドラマの撮影現場に山口監督が遅刻してきたと明かすと、吉田さんは「何度も遅れていたよ」と暴露。「食べるシーンが多くて、ドラマも映画も、胃がぶっ壊れた」(佐久間さん)、「目玉焼きの寄りを撮るだけで、2時間かかった」(武田さん)、「セリフもばんばん変わりますし、急にハンバーガーが必要だって、1時間待ったことも」(MEGUMIさん)など、次々とクレーム(?)が飛び出し、山口監督は「この作品、『おい監督!!』じゃないですよね。もっと楽しい思い出を話して」とタジタジだった。そんな和気あいあいの雰囲気に、映画からの新キャストである宮世さんは「(ドラマを)撮り切っている皆さんの中に入るのは、すごく緊張しましたし、いい意味でプレッシャーだった」と回想。出演が決まる前から、ドラマのファンだったそうで「うれしかったです」と笑顔で語っていた。映画『おいハンサム!!』は6月21日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:おいハンサム!! 2024年6月21日より全国にて公開
2024年05月28日米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)2024」の開催に先駆け、代表の別所哲也が客船クイーン・エリザベスを体験、今年の映画祭に向けた抱負などを語った。今年の映画祭より、ラグジュアリーな船旅を提供し続けているキュナードが協賛を決定し、約5,000本の作品群から選ばれる、世界で唯一のジョージ・ルーカスの名を冠したグランプリの受賞者に副賞として日本各地を巡る優雅な船旅が提供される。これを記念し、別所さんは東京に寄港中の客船クイーン・エリザベスを訪問、コラボレーションにより創出される新世代のエンターテインメント、そして今年の映画祭の抱負を語った。船内をじっくりと訪れるのは初めてだという別所さん。「調度品にいたるまで細かいところまでこだわった作りになっていて、非日常を味わえる、夢の船旅の象徴とも言える、最高級のグレードのものを見せていただけた」と語る。800人が入れる劇場にはボックス席もあり、映画や様々なパフォーマンスを観ることもでき、船の中でありながら最高級のシアターがあることには特に感動を覚えたと話す別所さん。「世界中を巡るクルーズ船で、ショートフィルムをお届けできるというのは夢の一つ」と明かす。今年のテーマ「Illuminate Your Life ~いのち 照らせ セカイ 照らせ」に込めた想い「映画というのはまさに、“光の絵の具”でできていて、その陰影がスクリーンに映し出される。光によって、人々自身の生活や人生、命を映し出そう」そんな思いから映画祭スタッフと一緒に考えたというテーマ。別所さんは「災害や戦争もある現在、本来はみなが手を取り合い、理解し合って、笑顔で幸せにいられるようにするのがエンタテインメントの役割。もっともっと映画をはじめとしたエンタテインメントが光を届けなきゃいけない状況にあると思います」という。光によって照らされる命や世界があり、照らすことで、対立や分断を超え融和へと辿り着けたら――と海を眺めながら想いを馳せる。もともと、映画は発明王のエジソンが生み出し、リュミエール兄弟がスクリーンに映し出して始まったもの。最新の“技術”なくしてその誕生はなく、常に最新のテクノロジーと共に前進してきたものだとしながら、別所さんは「映画祭はクリエイティブの展覧であると同時にテクノロジーの展覧でもあります」と言う。「そのふたつが融合するという意味で、いま、非常にシンボリックな現象として起こっているのが生成AIであったり、ブロックチェーンによるNFTであり、撮影技術においてはドローンやVX、XR、VRなど様々なものが生まれています」と潮流を説明する。全編AIが制作したショートフィルム『人間再プログラム訓練』今回、AIを使用した作品が100本を超え応募があったというSSFF & ASIA。「僕がこの映画祭を始めた頃は、フルCGによる作品が最新のものだったりしましたが、いまやフルAIをはじめ、様々な新たな技術を取り込んだショートフィルムが顕在化しています。そういった最新の技術をみなさんにご覧いただき、分かち合う場が映画祭だと思っています」と話す別所さん。「僕らが何かを仕掛けたというよりも、実態としてクリエイターたちが既に新たな技術を手に歩き出しているというのがあります」と語る。そして、「制作から、完成した作品のアウトプットも含めて、どんどん新たな技術を取り入れて、映画祭の中でお見せしたい」と展望を口にした。AIはクリエイターにとって良い相棒になるのでは?「AIにどんな可能性があり、何ができるのか? そこに関してはまだ未開発の部分も多く、未完でもあるので、そこに脅威や畏怖を感じる方も多いと思います。あるいは、自分のクリエイティブな領域を浸食され、奪われてしまうのではないかという思いを抱く方もいると思います」。そう話しながらも、「生成AIやLLM(Large Language Models)の技術に関して話を聞いてみると、結局、僕たち自身が学んできたもの、生み出してきたものからしか学ばないわけで、人間由来のものしかないというのが前提としてあると思います」と続ける。AI脚本やAI撮影がクリエイターの居場所を奪うのでは、と懐疑的な考え方もある一方で、別所さん「AIはクリエイターにとって良い相棒になるのではないか」と考えると言う。「もちろん、議論を進めるためにも積極的に映画祭で様々なテクノロジーを知り、試行錯誤していきたい。フルAIによる映画製作やNFTを活用した資金調達が既に可能な時代。その流れを誰かが号令をかけて止められるわけではない。だからこそ“良きパートナー”とするためにも、早い段階で付き合っていくべきだと思います」と言及、SSFF & ASIAは四半世紀(25年)を経て、新たな時代へと舵を切る。人生の“アナザー・ライフ”を見る体験と“ベター・ライフ”を探すという、ふたつのチャンスさらに、SSFF & ASIAの水先案内人として、別所さんが今年の映画祭のみどころを紹介する。世界中の様々な映像作家、俳優の作品――ベン・ウィショーにエイドリアン・ブロディ、レア・セドゥといった名優の出演作品が特別上映され、日本作品でも、千葉雄大や仲里依紗、福士蒼汰、森崎ウィンが監督に挑戦する作品がノミネートしている今年の映画祭。ジャパンプログラムノミネート作品『イツキトミワ』 監督:福士蒼汰6月4日(火)のオープニングセレモニーではショートフィルムというカルチャーを切り拓き、画期的な技術や映像表現で作品を発信するクリエイターやアクターを讃える「Global Spotlight Award」の受賞発表にも注目。「Stray Kids」やイーサン・ホーク、ジャン=リュック・ゴダールやペドロ・アルモドバルがファイナリストとして名を連ねている。韓国ショートフィルム特集『Stray Kids SKZFLIX』また、今年はパリ五輪開催に合わせたスポーツがモチーフとなったドラマの数々を特集する「スポーツプログラム」や、国際赤十字社と共同で行う「戦争と生きる力プログラム」の上映、環境問題や女性の社会進出など社会問題に向き合う作品など見ごたえある作品も多数。「映画には人生の“アナザー・ライフ”を見る体験と“ベター・ライフ”を探すというふたつのチャンスがあると思います。まさにそうしたライフを照らし出すショートフィルムの数々をぜひ見に来てほしい。お待ちしています」とアピールした。副賞としてクイーン・エリザベスの2025年日本発着クルーズの旅が贈られるSSFF & ASIA 2024グランプリ=ジョージ・ルーカスアワードは、6月17日(月)のアワードセレモニーにて発表される。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」は6月4日(火)オープニングセレモニー ~6月17日(月)アワードセレモニーは都内会場にて開催。オンライン会場は6月30日(日)まで。(シネマカフェ編集部)
2024年05月28日第77回カンヌ国際映画祭授賞式が現地時間5月25日(土)夜に行われ、監督週間に出品されていた河合優実主演『ナミビアの砂漠』の山中瑶子監督が、女性監督としては最年少で国際映画批評家連盟賞を受賞。コンペティション部門に出品されていたヨルゴス・ランティモス監督『憐れみの3章』のジェシー・プレモンスが男優賞、ジャック・オディアール監督の最新作『Emilia Pérez』が審査員賞とともにセレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナらキャスト陣が揃って女優賞に。最高賞パルムドールは『フロリダ・プロジェクト』ショーン・ベイカー監督が、女性セックスワーカーがロシアの富豪の息子と電撃結婚したその顛末を描くコメディ『Anora』が選ばれた。ショーン・ベイカー監督『Anora』Photo by Pascal Le Segretain/Getty Images『ナミビアの砂漠』女性監督最年少で国際映画批評家連盟賞に19歳のとき撮影、初監督した『あみこ』(2017)がPFFアワード観客賞を受賞、その後第68回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に史上最年少で招待されるなど、各国の映画祭で評判となった山中瑶子。山中監督の7年ぶり本格的な長編第1作となる『ナミビアの砂漠』で主役に抜擢されたのは、最近ではテレビドラマ「不適切にもほどがある!」や映画『あんのこと』など活躍を続ける新時代のアイコン、河合優実。『あみこ』公開当時、学生だった河合さんは同作を観て女優になりたいと思い、山中監督に「いつか出演したいです」と直接伝えに行ったという。国際映画批評家連盟賞を選出するFIPRESCI(国際映画批評家連盟)は、今回の受賞理由として「21世紀の日本を生きる登場人物たちの間に絶え間なく存在する距離を捉え、それらのイメージを通して、現代における神経多様性を大胆不敵に探究している」とコメント。過去にはヴィム・ヴェンダース監督やスティーヴン・ソダーバーグ監督、ケン・ローチ監督、アキ・カウリスマキ監督など、錚々たる世界の名匠たちの作品が受賞。日本映画としてはこれまで小栗康平監督『死の棘』(90)、諏訪敦彦監督『M/OTHER』(99)、青山真治監督『EUREKA』(00)、黒沢清監督『回路』(01)、そして濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』(21)と5作品が受賞している。河合優実「最高のプレゼント」山中監督は「監督週間、そして私の映画のスタッフ、キャストのみなさんに感謝を伝えたいです。映画を作るとき、まだ感覚に頼るところが大きいのですが、いっぱい勉強して、もっとうまく映画を作れるようになりたいです。まず自分のことを大切にしてから、次に周りの人、そしてそれが全くの他人に届くように、日々優しくありたい」と受賞の喜びをコメント。授賞式後の囲み取材では、「受賞が決まった時に、グループLINEで、『批評家(連盟賞)だ!』とキャストたちに送ったのですが、本当にみんなで称え合いたい」とも語った。河合さんからは、「これまで国際批評家連盟賞に名を連ねてきた素晴らしい作品たちに『ナミビアの砂漠』がならぶこと、言葉にし難い嬉しさ」という喜びや映画祭への感謝を口にし、「改めて、この作品に力を貸してくれた全ての人にいま最大限の感謝をしたいです。これを最高のプレゼントとして、これから私たちの映画が世界中に自由に羽ばたいていきますように!」とのコメントが到着した。『ナミビアの砂漠』は今夏、全国にて公開。ヨルゴス・ランティモス監督4度目のカンヌ、男優賞をもたらすヨルゴス・ランティモスとエマ・ストーンが『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』に続いて送り出す『憐れみの3章』は、現地時間5月17日(金)にワールドプレミア上映が行われ、ランティモス監督に加え、エマやウィレム・デフォー、マーガレット・クアリー、ホン・チャウ、ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーら豪華キャスト陣が参加。今回、選択肢を奪われ、自分の人生を取り戻そうと格闘する男、海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官、卓越した教祖になると定められた特別な人物を懸命に探す女の相棒……という3つの独立した物語の中で、最重要となる人物3人を演じ分け、下馬評でも期待が集まっていたジェシー・プレモンスが見事<男優賞>を受賞した。『憐れみの3章』は9月27日(金)より全国にて公開。第77回カンヌ国際映画祭主な受賞結果パルムドール『Anora』(原題)ショーン・ベイカーグランプリ『All We Imagine as Light』(原題)パヤル・カパディア審査員賞『Emilia Pérez』(原題)ジャック・オディアール監督賞ミゲル・ゴメス『Grand Tour』(原題)特別審査員賞『The Seed of the Sacred Fig』(原題)モハマド・ラズロフ男優賞ジェシー・プレモンス『憐れみの3章』女優賞セレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、アドリアナ・パズ『Emilia Pérez』(原題)アート&エッセイ・シネマ・アワード『The Seed of the Sacred Fig』モハマド・ラズロフクィアパルム賞『Trois Kilomètres jusqu’à la fin du monde』(原題)エマニュエル・パルブ(シネマカフェ編集部)■関連作品:憐れみの3章 2024年、全国にて公開©2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.ナミビアの砂漠 2024年公開予定©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会
2024年05月26日先日からオーストラリア、カンヌ、ロンドンとプレミアが行われ、注目を集めている『マッドマックス:フュリオサ』。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でシャーリーズ・セロンが演じた最強の戦士フュリオサを、新たにアニャ・テイラー=ジョイが演じる本作で、日本語吹き替えを担当する声優・ファイルーズあいが登壇したジャパンプレミア試写イベントが行われた。ファイルーズさんは代表作にテレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」主演・空条徐倫役、「チェンソーマン」パワー役などで知られ、実写映画でも『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』主演クレア・レッドフィールド役、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』セリーナ・カイル/キャットウーマン役など“戦う女性キャラ”を演じることに定評のある、いま最も注目の声優。これまで数多くの戦士の声を演じてきたファイルーズさんが、“怒りの戦士”フュリオサ(アニャ・テイラー=ジョイ)を演じることで話題沸騰となっている。アメリカの公開に先駆けて本作を鑑賞できる貴重な機会ということで、会場に詰め掛けた観客のボルテージは最高潮。「怒り、解放してますかー!?」と呼びかけると、満員の観客たちから割れんばかりの拍手と『マッドマックス』ファンにはお馴染みの“V8ポーズ”の嵐で熱烈な歓迎を受けたファイルーズさん。会場には、白塗りの武装集団ウォーボーイズや、前作『怒りのデス・ロード』の悪役としても知られるイモータン・ジョーなど、コスプレに身を包んだ観客も数多く来場しており、ファイルーズさんも「『マッドマックス』シリーズが大好きなことを体でも心でも表現されていて素晴らしいですね!皆さんの熱量を浴びることができて光栄です」と大興奮の様子。これまでに“戦う女性キャラクター”を多く演じることでも定評があるだけに、本作で若きフュリオサの吹き替えに決定したことが発表された際には、SNSで「楽しみが過ぎる」「納得のキャスティング」など期待の声も多く上がっていた。これに対しファイルーズさんは「すごく光栄」と喜びを明かしながら、「今回フュリオサ役を演じるにあたり勉強させていただきましたが、『マッドマックス』シリーズは熱狂的ファンの方が非常に多いので、その方々の求める熱量だったり、アニャさんが演じられたフュリオサに対する想いであったり、また彼女が多くを語らないキャラクターだからこそ、声でどう表現したらいいのかという葛藤もありました」と役への向き合い方についてコメント。「アニャさんが演じられたフュリオサの“目”の芝居が素晴らしく、それを邪魔しないように、日本語吹き替え版だからこそできる表現を汲み取って演じました。本当に、彼女を見てほしいという気持ちです!」と、フュリオサ役のアニャの演技を絶賛した。三宅健太&津田健次郎らが吹替版に参加「皆さんの声量がすごすぎて!」さらに吹き替えを務めるにあたり、「インタビューでジョージ・ミラー監督も語っていましたが、今回アニャさん演じるフュリオサはセリフが少ないので、その中で彼女の魅力を伝えるべく、声の表現者として一つ一つセリフに魂を込めました。今までにやったことのない方向性の演技だったりもして、役者として感銘を受けた作品でもありましたね」と、注力したポイントについても告白した。日本語吹替版では、クリス・ヘムズワース演じるディメンタス将軍役に三宅健太、フュリオサの母メリー・ジャバサ役に小林ゆう、フュリオサと共にディメンタスらに立ち向かう戦士ジャック役に津田健次郎、恐怖と暴力で荒野を支配するイモータン・ジョー役に大塚明夫など超豪華声優陣が勢揃い。ファイルーズさんはアフレコの際、ほかのキャスト負けないようMAD(怒り)でMAXな声量で臨んだという。すでにほかのキャストが声を吹き込んだ後に収録に臨んだと言い、「皆さんの声量がすごすぎて!スマートウォッチから『90デシベル以上の音が聞こえています』という注意喚起が出るぐらい(笑)なので自分の声量もMAD(怒り)でMAXになりましたね。演じている我々も思わずそんな風になってしまうからこそ人の心に訴えかける作品になるんだなと思いました」と、アフレコ秘話を語っていた。「今回のフュリオサは、まだ危うさがちょっとある」そして前作でシャーリーズ・セロンが演じ、本作ではアニャが演じたフュリオサについて、「『怒りのデス・ロード』のフュリオサを観た時、タフで自立していて、思わずついて行きたくなるような、人間そのものを惹きつける魅力がある、“強さの権化”だと思いました。でも今回のフュリオサは、まだ危うさがちょっとあるなって思ったんですよ」と語る。「『怒りのデス・ロード』のフュリオサが完璧だったからこそ、『こうやって人間って成長していくんだ』と人生を見ているようで。自分も頑張れば『怒りのデス・ロード』の時のフュリオサになれるんじゃないかって勇気をもらえました」と、2人の俳優が演じたフュリオサというキャラクターそのものの魅力について熱弁。また、あらためてアニャが演じた若きフュリオサについても「アニャさんはミステリアスな役が多いイメージだったけど、今回はすべてをかなぐり捨てて怒りをむき出しにしていて新鮮でした!」とそのたたずまいを絶賛した。さらに今回のジャパンプレミアでは、ファイルーズさんによる公開アフレコを実施!まずはスクリーンに映し出された画像に合わせ、「私がフュリオサだ!」と迫力のひと言。続いてディメンタスに復讐を誓う「あの男は私が仕留める!」「子供の私、私の母、すべてを取り戻す!」というセリフの連続、そのあまりの凄みに客席からは感嘆の声が漏れるほど。最後には、映像に合わせて前作でシャーリーズ演じるフュリオサも放った重要な決め台詞「私を覚えてる?」を繰り出すと、その低く響き渡る声に、会場は拍手喝采&V8ポーズが飛び交い大盛り上がり!公開アフレコを終えたファイルーズさんは、「日本語吹き替え版のフュリオサを受け入れてもらえるかドキドキだったのですが、皆さんの拍手や笑顔でここにいていいんだと思えて、フュリオサ同様強い気持ちになれました!」と大感激していた。イベントの最後には、ファイルーズからこれから映画を楽しむファンへメッセージも。「この映画では、フュリオサがどうやって怒りに向き合ってどう乗り越えていくかが丁寧に描かれているので、その姿を見ると勇気が湧いてくるし、彼女が取り繕わず本気で自分の過去や怒り、そして未来に立ち向かうために復讐を成し遂げていくところに、勇気づけられて力をもらえます。観ているだけ怒りが発散できるぐらい、爽快感が半端なくて、まるで“観るサンドバッグ”!観終わった後ひと殴りしたような爽快感があるので、普段の怒りを発散させて、フュリオサと一緒に戦っていきましょうね!ぜひ楽しんでください!」と語った。『マッドマックス』最新作公開記念「マッドワールドV8展」を3日間限定で開催公開まで秒読みに迫った本作の公開を記念し、5月29日(水)より映画『マッドマックス:フュリオサ』の公開を記念した特別展示イベント「マッドワールドV8展」が、SHIBUYA TSUTAYA 1Fにて3日間限定で開催される。「マッドマックス」最新作のMADな世界に没入できるフォトスポットや大型キャラクター・アクリルスタンド、コラボイラスト展示や物販コーナー、特別映像の上映など、作品の世界観をリアルに体験できるイベントとなっている。『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開。日本語同時上映 IMAX®/4D/Dolby Cinema®/ScreenX上映。映画『マッドマックス:フュリオサ』特別展示イベント「マッドワールドV8展」概要【会期】5月29日(水)~31日(金)各日のイベント実施時間は下記の通り5月29日(水)13時30分~18時00分5月30日(木)10時00分~18時00分5月31日(金)10時00分~18時00分※入場無料【会場】SHIBUYA TSUTAYA 1F SIPS A©2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.(シネマカフェ編集部)■関連作品:マッドマックス:フュリオサ 2024年5月31日より全国にて公開© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. IMAXR is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
2024年05月23日「第33回 日本映画批評家大賞」授賞式が5月22日(水)に開催され、東出昌大が主演男優賞(『Winny』)、筒井真理子(『波紋』)が主演女優賞、磯村勇斗(『月』)が助演男優賞、新垣結衣(『正欲』)が助演女優賞を受賞し、喜びの声を語った。水野晴郎が発起人となり、淀川長治、小森和子ら映画評論家の提唱で設立され、今年で33回目を迎える同賞。アニメーション作品賞では『窓ぎわのトットちゃん』(八鍬新之介監督)が受賞し、そしてゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞)が木野花、ダイヤモンド大賞(淀川長治賞)が小林薫に贈られ、ともに『バカ塗りの娘』での受賞となった。『Winny』で主演男優賞を受賞した東出さんは、「芝居って何だろう」と考えることが多かったと話すも、「今回は(演じた実在する)金子勇さんの周りに生前いらしたご遺族、弁護団が、完成を喜んでくださって『人生が報われた』と言ってくださった。こんなに直接的に人のためになる仕事ってあるんだ、役者をやっていてよかったと、心から魂が震えました」と喜びを実感したという。東出昌大主演女優賞を受賞した筒井さんを祝福しに、花束を持って登場したのは本作で共演し息子役を演じた磯村さん。作品内では良好とはいえない親子関係を演じた二人だが、壇上では仲睦まじげに2ショットで収まる。筒井さんは、「今も現場で撮影していますが、そこにいる役者さんが『本当にいい賞をとったね』と祝福してくださいました。監督の台本を最初に読んだとき、素晴らしくて。社会風刺をコメディにしながら、宗教に救われるのでなくどこにでもいる掃除婦の方に救われると。光を感じました。そんな役を演じて心から感謝しています」と話した。筒井真理子『月』では本年度日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をはじめ、数々の賞を受賞してきた磯村さん。改めて振り返り、「作品の内容、演じた役を考えると、非常にありがたき賞をどう受け取ったらいいか、悩んでいる自分もいます。役者としては非常にうれしい賞だなと、自分の中でふたりがすごく戦っているような感覚です。それくらい難しい作品に出会えたことを感謝しています」と喜びをにじませた。そして、磯村さんは「映画作りは本当に面白いこともありますが、ときに鋭く冷たい部分持っていたりして。(だからこそ)映像・映画作りの現場は楽しい、やめられないと感じています」と武者震いした。磯村勇斗『正欲』で助演女優賞を受賞した新垣さんを祝うため、花束を持って現れたのは共演した磯村さんだった。うれしいサプライズに新垣さんは思わず笑みを広げ、二人でニコニコと写真撮影にも応じた。受賞について、新垣さんは、「映画賞で助演女優賞をいただくのは人生で初めてです。この作品は私にとっても大事なことをたくさん教えてくれました。演じた役は想像するしかない役で、本当に想像するのみで大変で難しかったです。岸監督のもと、素晴らしいスタッフの皆さん、磯村さんも含め、素晴らしいキャストの皆さんと人生の糧になるような素晴らしい時間を過ごさせてもらいました」と心を込めてスピーチした。新垣結衣受賞結果は以下の通り。【第33回 日本映画批評家大賞】作品賞:『ほかげ』(塚本晋也監督)監督賞:荻上直子監督『波紋』主演男優賞:東出昌大『Winny』主演女優賞:筒井真理子『波紋』助演男優賞:磯村勇斗『月』助演女優賞:新垣結衣『正欲』ドキュメンタリー賞: 『ライフ・イズ・クライミング!』(中原想吉監督)アニメーション作品賞:映画『窓ぎわのトットちゃん』(八鍬新之介監督)新人監督賞:金子由里奈監督『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』工藤将亮監督『遠いところ』新人男優賞(南俊子賞):アフロ『さよなら ほやマン』黒崎煌代『さよなら ほやマン』新人女優賞(小森和子賞):花瀬琴音『遠いところ』脚本賞:上田誠『リバー、流れないでよ』編集賞(浦岡敬一賞):今井大介『#マンホール』撮影賞:芦澤明子『スイート・マイホーム』松永文庫賞(特別賞):八丁座ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):木野花『バカ塗りの娘』ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):小林薫『バカ塗りの娘』(シネマカフェ編集部)■関連作品:正欲 2023年11月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2021 朝井リョウ/新潮社ⓒ 2023「正欲」製作委員会Winny 2023年3月10日よりTOHOシネマズほか全国にて公開©2023 映画「Winny」製作委員会波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会
2024年05月22日審査委員長を藤井道人監督、特別審査員を綾野剛が務めた「第2回東京インディペンデント映画祭」授賞式が5月21日に行われ、グランプリ、準グランプリ作品が発表された。「次世代の映画監督を育成する」をモットーに、新たなムーブメントを呼び起こす「夢のある映画祭」として昨年誕生した東京インディペンデント映画祭。ゲスト審査員には女優の奈緒を迎え、藤井監督指揮のもと映像映画業界から選出された精鋭の審査員チームによって開催され、自主制作映画シーンにおいて活動する関係者から大きな反響を得た。そして第2回となる本映画祭では、短編自主制作映画にフォーカスを当て、国内屈指の映画コンペティションへの成長を目標とし、2023年12月1日より作品募集が開始され、3か月間で292作品の応募が集まり、その中から授賞式ではグランプリ、準グランプリが発表。審査委員長には、映画『余命10年』や現在公開中の映画『青春18×2 君へと続く道』の藤井道人監督。さらに「第二回TIMF 特別審査員」として映画『ヤクザと家族 The Family』や映画『最後まで行く』などで藤井監督とタッグを組み、高い演技力に定評のある綾野剛、そのほか阿部雅人(松竹・プロデューサー)、 小出真佐樹(ロボット・プロデューサー) 、 SYO(ライター)、古川達馬(編集技師) 、菅井ひなの(映画祭キュレーター)が登壇した。まず、受賞作品発表に先立ち、受賞は逃したものの最終ノミネートに選出された3作品が発表され、プレゼンターとして藤井監督、綾野さんが祝福した。準グランプリ作品『ゴミ屑と花』続いて、準グランプリを受賞した『ゴミ屑と花』大黒友也監督と『スマホの中のエイリアン』川中玄貴監督が登壇、綾野さんが目録を渡した。大黒監督は「今回こういった賞を頂けて本当に光栄に思います。この作品を通していろんなん人と出会って縁を感じる経験ができました」と喜びを噛み締めた様子。準グランプリ作品『スマホの中のエイリアン』川中監督は「私は映画大好き少年で始めた人ですが、長いことPVや広告周りをしていて実写っぽい映像というのは20年ぶりに作らせていただいたのですが、その機会にこのような結果になりありがたい気持ちでいっぱいです」と感謝をコメントした。そして今回グランプリを受賞したのは『東京逃避行』の秋葉恋監督。綾野さんより目録を受け取ると、「僕は18歳の時に高校生映画甲子園で藤井監督から最優秀監督賞をいただいて、そこからいろんな現場を通して制作をしてきましたが、やはりもう一回藤井さんに映画祭で会うということは大きな目標としてずっとありました」と明かし、「これからも藤井道人監督の元で、自分が若いからこそ出せる個性だったり問題だったりと向き合いながら作品を作っていくので、これからもよろしくお願いします」とコメントした。グランプリ作品『東京逃避行』最後に審査員による総評が行われた。古川さんは「今回の6作品を見させていただきましたが、今回ここにいる審査員の中で本当に票が割れていました。みなさんそれぞれの個性をとにかくこのまま磨いていっていれば必ずどこかで、自然と成果が出てくると思います。そして、その中で僕がスタッフとして携われたら非常に嬉しいと思います」とコメント。菅井さんは「全て楽しく拝見させていただきました。監督をはじめ映画に関わった皆様の熱い想いを非常に強く感じましたし、どの作品も違ったアプローチで素晴らしかったので審査の際も非常に難航しました。この度は本当におめでとうございました」と講評。特別審査員の綾野さんは「”共に考え、共に学び、共に走ることができるとも思っています。”この先もどう未来を切り拓いていけるかを一緒に考えていきたいと思っていますので、そういったところも含めこの映画祭が豊かになっていきますように心より願いを込めて。今日はありがとうございました」と未来に願いを込めてコメントを寄せる。グランプリ作品『東京逃避行』そして審査員長の藤井監督は「6作品本当に票が割れたんですよね。昨年に比べ今回は2時間きっちり、何度も観て審査員の中でみんなが作品の好きなポイントをたくさんディスカッションをしました」とふり返る。「準グランプリに選ばれた2作品は、審査員の中でもすごくポイントが高くて、いますぐに獲りに行けるレベルだなと、僕たちが何もしなくても成功するだろうというような作品でした。グランプリを受賞した秋葉さんに関しては、高校生の頃から知っていて、ノミネート作品の中に彼の作品があったときに、やだなと思ったんです。やっぱり同じ目線で見れないし、彼には厳しい目線で育てたい、育ってほしいと思っていたので。ただやっぱり映像を見たときに、『彼は持っているな』と思いました」と明かす。「6作品の中では映像のクオリティーは良くないし、無茶苦茶なことをやっているし。ただ、彼をフックアップできる映画祭でいないと僕たちはカッコ悪い大人になってしまうかもしれないという気持ちになりました。荒削りのものを閉じ込めたらプロになれるのではなくて、そこを伸ばすからみんなに見てもらえる映画監督になれるんじゃないかと信じたい。そういう意味で、僕たちはサポートするという立場にふさわしいのは『東京逃避行』なんじゃないかという思いで、決めさせていただきました。僕らも審査するという立場の上でとても勉強になりました」と総評し、授賞式は幕を閉じた。グランプリ作品『東京逃避行』【あらすじ】現代のトー横問題を、前代未聞の1日リアルタイム逃避行を行い学生が主体となり制作した意欲作。東京に憧れ新宿に来た飛鳥は、日和という少女とトー横を牛耳るエドという男に出会う。とあることからSNSに写真を拡散され新宿で追われることになる飛鳥。始発まで日和と共に逃げ切れるのか。準グランプリ作品『ゴミ屑と花』【あらすじ】精神的な理由により自衛隊航空パイロットを辞め、家族を養うためゴミ収集の仕事を始めた尾崎浩一(33)。研修期間の指導員・橋本花(20)と共に深夜のゴミ収集を始める。200件ものゴミを回収していく中で重たいゴミ、汚物、悪臭にまみれたゴミに圧倒される。浩一たちを鬱陶しがるサラリーマン、感謝の声掛けをする店員、気にも留めず通り過ぎる人――。様々な人の眼差しを受けながら、周囲を汚さず通行者に配慮しながらひたむきに働く花に浩一は生き方にある種の『美しさ』を感じる。誰に称賛されるわけでもない影の功労者――アンサングヒーローの物語。準グランプリ作品『スマホの中のエイリアン』【あらすじ】ある日、主人公アイのスマホに見慣れないアプリがインストールされている。不思議に思うが、友人によるとそれはいま流行りのAIアプリらしい。試しに話しかけてみるとレポートを手伝ってもらえたりと意外と便利だった。しばらく使っていると、AIアプリは突然自分から話しかけてくるようになる。そして、挙句には自分は地球外生命体だと言い始めるのだった。(シネマカフェ編集部)
2024年05月22日森山未來が“あんずちゃん”を演じ、第77回カンヌ国際映画祭「監督週間」に選出された映画『化け猫あんずちゃん』が現地時間5月21日にワールドプレミアとなる公式上映が実施。地元カンヌの小学生180人を招待した上映も行われ、スタンディングオベーションが巻き起こるなど盛況を博した。カンヌ国際映画祭に併設されている「監督週間」は、作家性を重視した作品が選出され、世界で活躍する映画監督の登竜門として知られる非常に注目度の高い部門。過去にはソフィア・コッポラ、スパイク・リーやアキ・カウリスマキ、日本人では大島渚、北野武、西川美和らが選出されており、日本の長編アニメーション作品としては高畑勲『かぐや姫の物語』、細田守『未来のミライ』に続く6年ぶりの選出で、久野遥子監督・山下敦弘監督ともに本作で初のカンヌとなった。実写からアニメーションを作り出す手法に注目集まる監督週間のメイン会場であるクロワゼット劇場で2回の上映が行われた。まず、朝8時45分から行われた1回目の上映会は、約800席が満席に。世界中のプレスや映画ファンが訪れ、注目度の高さが伺える盛り上がり。あんずがバイクでやってくる登場シーンでは場内が笑いに包まれた。登壇を前に久野監督は「日本でもまだお客様には観てもらってないのでどんなリアクションがあるかワクワクしています」とコメント。山下監督は「とにかく楽しみ。どんな質問がくるか緊張もしますが難しい映画でもないので(笑)楽しんでもらえていたらいいなと思います」と感想を述べた。上映後に大きな拍手の中、両監督が登壇。俳優による実写からアニメーションを作り出す手法はとても新鮮だったようで司会者からのあんず役・キャスティングについての質問に、山下監督は「森山未來さんは俳優であり、ダンサーでもあるので、身体能力も高い。あんずは、おっさんのダラダラした面もあるが、時に猫らしい動きも表現したくて依頼しました」とキャスティングについて明かした。あんずの魅力について聞かれた久野監督は、本作の創作のタイミングで自身も猫を飼い始めたといい、「猫を見ていると人間が気にしてしまうことに対しては雑だったり、それでも必要な時にそばにいてくれることがある。あんずにもそんな魅力があると思います」と語る。また客席からは、豊かな色彩について、原作がそもそも色彩豊かな作品なのかという質問が。それに対し久野監督は、「原作はモノクロ漫画なため、映画の色味は美術監督と色彩設計を担当されたジュリアン(・ドゥ・マン)さんのアイディアから出た色味で、日本の風景を鮮やかに表現してくれました」と答え、日仏合作で作られた本作ならではの表現について観客も興味深く聞き入る様子がみられた。そして舞台挨拶終了後には両監督が沢山のファンに囲まれ、サインに応じた。1回目の舞台挨拶を終え、久野監督は「皆さん熱心に質問してくださったり、とても嬉しかったです。カンヌですがアニメーションに興味がある方も多いのかなと思いました」と感想をコメント。山下監督は「みんな真面目に観てくれていて嬉しかったですね」と語り、またカンヌ初参加について「僕は昔『山田孝之のカンヌ映画祭』というドラマを作っていた身としては、本当は来ちゃいけないんじゃないかと思ったんですけど(笑)。みんなが憧れるとか、参加した人が興奮したと言うことがよくわかる気がしました」と、カンヌ初参加について改めて語った。あんずの行動、カエルちゃんや貧乏神など、カンヌの小学生に大ウケ「次の回はお客さんと一緒に観るのでとても楽しみです」と久野監督が語っていた14時45分からの2回目の上映では、カンヌ国際映画祭「監督週間」にとっても初の試みとしてカンヌの地元の小学生180人を招待。満席で賑わう場内に呼び込まれると会場は大喝采。山下監督、久野監督どちらも「ボンジュール!」と仏語であいさつし、山下監督は「呼んでもらえたことに本当に感謝しています。僕らも一緒に見るので一緒に楽しみましょう」と話し、久野監督は「日本ではまだ大人の方にしか見てもらっていないので、お子さんたちのリアクションがすごく楽しみです。一緒に楽しみましょう」と挨拶すると、会場はさらに大きな歓声と拍手が。上映が始まると、あんずの登場にはまたもや場内は笑い声につつまれ、あんずの行動や、カエルちゃんや貧乏神といった個性豊かなキャラクターの登場には沢山の子どもたちが大ウケ。大人からも、ときに子どもたちとは違ったポイントで笑い声が沸き起こっていた。そしてエンドロールが始まると場内は割れんばかりの拍手喝采。4分に及ぶスタンディングオベーションが巻き起こり、監督たちはあんずのぬいぐるみと立ち上がると感激の面持ちで場内全体に手を振り返して、声援に応えていた。上映後の囲み取材では観客と一緒に観た感想を聞かれると、久野監督は「お客さんと観ること自体が初めてだったので、映画も初めて観るもののようで染み入りました」と話し、山下監督は「ドキドキしながら見たんですけど、途中からは自分も客になって感動してました。よかったです」と感想を語る。「カンヌでの上映で得た、今後の活動に持ち帰るものは?」という質問に、山下監督は「今年48歳なので、これを20代でくらったら人生狂うかもなという感覚ですが、今は数日したら普通の淡々とした日々に戻るだろうなと思いつつ、でもまたカンヌで上映できたらという可能性がお互いにあるので、これからの決心が変わっていくかなと思います」と回答。久野監督は「私にとっては長編初作品だったので、本当にくらってしまったような気持ちがあります。これはある種ラッキーだと思って、もしこのラッキーが、この景色がまた見れたら嬉しいと思うので、これを糧に頑張りたい」と話し、両監督ともにこのカンヌでの出来事が今後の創作に向けても刺激となった様子。映画を観た観客たちからは、絶賛の声が続々と上がっている。「とても楽しかったです!世界に向けて心を開かせてくれる作品だと思いました」(フランス人・20代男性)、「美しくて心温まる作品でした。カラフルな映像と人間性豊かなドラマが素晴らしく、とても大きなテーマを描いた作品だと思いました」(ロシア人・20代男性)。「美しくて、レトロな雰囲気もある作品でした。現代のアニメとは一線を画しており、古い映画のような精神性も感じました。猫の動きなどディテールが素晴らしかったです」(オランダ人・30代女性)、「子どもと一緒にみた『となりのトトロ』のような日本のアニメーションの伝統を継承して、ファンタスティックな世界を作り上げていました」(フランス人・40代女性)。「色彩のクオリティが高く、デッサンも丁寧でとても良かった。日本のアニメの伝統的なテクニックとオリジナリティが共存していて素晴らしかったです」(フランス人・40代男性)と興奮冷めやらぬ様子。本作は世界最大規模のアニメーション映画祭である「アヌシー国際映画祭 2024」のコンペティション部門にもノミネートされており、6月に久野監督・山下監督が現地を訪れる予定。『化け猫あんずちゃん』は7月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:化け猫あんずちゃん 2024年7月19日より全国にて公開©️いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会
2024年05月22日現在開催中、第カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション部門の中で日本作品として唯一選出された『ぼくのお日さま』のワールドプレミアとなる公式上映が、フランス現地時間5月19日、ドビュッシー劇場で行われ、監督の奥山大史、キャストの池松壮亮、越山敬達、中西希亜良、主題歌の「ハンバート ハンバート」佐藤良成が登壇した。本作は、田舎町のスケートリンクを舞台に、吃音のあるアイスホッケーが苦手な少年タクヤ(越山敬達)と、選手の夢を諦めたスケートのコーチ荒川(池松壮亮)、コーチに憧れるスケート少女さくら(中西希亜良)の3人の視点で紡がれ、雪が降りはじめてから雪がとけるまでの、淡くて切ない小さな恋の物語を描く。奥山監督が撮影、脚本、編集も手掛けている。グザヴィエ・ドラン&是枝裕和監督らが見守り「ある視点」部門で公式上映この日、公式上映がはじまると映画祭ディレクターのクリスチャン・ジュネが登壇し、上映に「駆けつけました」とコンペティション部門の審査員を務める是枝裕和監督を紹介。その後に「ある視点」部門の審査員長グザヴィエ・ドラン監督を紹介すると、劇場は一気に興奮につつまれた。公式上映の場では『CLOSE/クロース』のルーカス・ドン監督、西川美和監督、山下敦弘監督が見守る中、『ぼくのお日さま』チームが紹介され、「ハンバート ハンバート」の佐藤さん、荒川役の池松さん、タクヤ役の越山さん、さくら役の中西さんが紹介され拍手で迎えられたあと、クリスチャンの大きな呼び声で奥山大史監督が登壇。奥山監督は、満席となった1,200席の観客に「この作品はドビュッシーの『月の光』が繰り返し流れる映画なので、こうしてドビュッシー劇場でワールドプレミア上映されることを本当に光栄に思っています」と挨拶。本作は、クロード・ドビュッシーの代表曲「月の光」にのせてフィギュアスケートをする少女さくらに、主人公のタクヤが心を奪われるところから物語が動き出す。そのドビュッシーの名前が冠された劇場で、ワールドプレミア上映されたことについて感慨深げの様子。そして、企画段階から奥山監督を支え、コーチ荒川役として出演する池松さんは「カンヌ映画祭に感謝します。楽しんでいってください」と挨拶。4月に15歳になり、撮影当時から12cm以上も身長が伸び167cmにもなったタクヤ役の越山さんは人生初の海外旅行がカンヌ国際映画祭となり、「1,200人の皆様、集まっていただきありがとうございます!最後まで楽しんでいってくださいっ」と軽快なマイクパフォーマンスでカンヌの観客を沸かせた。6月に13歳になる現在12歳で、語学に堪能な中西さんは流暢なフランス語で「みなさん、こんにちは。来てくれてありがとうございます。楽しんでください」と挨拶すると温かい雰囲気に包まれた。会場のチケットは即完売となっており、満席の会場の中、上映がスタート。上映中は、タクヤが奮闘する姿にやさしい笑いが漏れ、クライマックスに近づくと緊張感のある雰囲気が会場に広がった。そして本編が終わり、主題歌「ぼくのお日さま」のエンドロールが流れ終わると、拍手喝采と「ブラボー」という声援と共にスタンディングオベーションが約8分間続き、最初に越山さんが涙をみせると、中西さんも涙。会場全体から監督、キャストたちにエールが送られる中、ルーカス・ドン監督と奥山大史監督が握手を交わすシーンもみられ、会場を出たあとも興奮冷めやられぬ観客に囲まれ、サインを求められるなどしていた。池松壮亮「奥山監督はリアリティの中にファンタジーをのせることが上手」ワールドプレミアでの興奮がつづくなか、『ぼくのお日さま』一行はレッドカーペットへ。この日、奥山監督、池松さん、越山さんの3人はお揃いのタキシード。タキシードのブランドは、フランソワ・トリュフォー監督やアンディ・ウォーホルが愛用した老舗のブランド「ベルルッティ(Berluti)」のもの。そして中西さんは「セリーヌ(CELINE)」の今シーズンの秋冬ドレスとなるミニドレスを着用し、ひときわフレッシュで眩い魅力でメディアを魅了、カンヌ初参加となった4人はお互い笑顔を見せあいながら和やかな雰囲気でレッドカーペットを歩いた。その後、奥山監督、池松さん、越山さん、中西さんらはメディアからの囲み取材に参加。公式上映後の観客からの反応について奥山監督は「温かい反応を頂けて、まずは安心しています。嬉しかったというよりも、一安心という気持ちが大きいですね」と述べ、レッドカーペットについては「公式上映とはまた違う、ずっと見ていたカンヌの文化に触れさせて頂いたので、フラットに楽しめた」と笑顔、キャストの3人らも揃って「夢のような舞台だった、また来たい」と声を揃えた。公式上映後、エンドロールから涙が止まらなかった越山さん。その理由について「撮影中『こういうこと言われたな』とか、『こういうふうに撮影したな』とかエンドロールに流れる本作の主題歌を聴きながら思い出し」感無量になったことを、はにかみながら告白。そして「物語がわからないまま撮影がスタートしたが、初めての主演映画だったので、どれだけ自分の自然の形で撮影を楽しめるか、ということに重点をおいてやっていました」と、撮影当時をふり返った。また、いまの時代をどう切り取るかや、問題解決の提示する作品が多くなる傾向にある映画祭という場所、そして「今の時代に向き合うということをどう考えているのか?」という取材終盤の問いに対して、奥山監督は「あくまで自分は、それだけを重視するわけではなく、自分が描きたいものを描き、その上で、例えば「と言ってくれたらそれは嬉しい」と回答。池松さんは「リアリティの中にもファンタジーの中にも、現実を語る力っていうのは実はちゃんとどちらもあって」と話し、「どちらに向けるのか、どう直接的に語るのか、それともファンタジーに包んで語るのかの違いだと思う」「この映画も非常に残酷な部分も写っているし、奥山監督はリアリティの中にファンタジーをのせることがとても上手で、そのことを諦めていない」とコメント。だから「本作は、より観客を選ばないし、この映画を見てもらえるのではないかなと期待してます」と想いを込めた。今年の第77回カンヌ国際映画祭は、是枝監督がコンペティション部門の審査員として参加しており、「ある視点」部門は俳優で監督のグザヴィエ・ドランが審査員長を務めることでも注目されている。本作は「ある視点」部門の最優秀作品賞、審査員賞、監督賞などの賞の対象となり、これまで同部門では黒沢清監督が2008年に『トウキョウソナタ』で審査員賞を、2015年に『岸辺の旅』で監督賞を、2016年には深田晃司監督が『淵に立つ』で審査員賞を受賞しているが、もし同部門で最優秀作品賞を受賞すると日本史上初の快挙となる。第77回カンヌ国際映画祭は5月25日(土)まで開催中。「ある視点」部門の授賞式はカンヌ現地日時の5月24日(金)に行われる。『ぼくのお日さま』は9月、テアトル新宿、TOHO シネマズシャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ぼくのお日さま 2024年9月、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
2024年05月20日MEGUMIが代表を務める株式会社KICKYが、第77回カンヌ国際映画祭が行われているフランス・カンヌにて現地時間5月17日、「JAPAN NIGHT」を開催。日本はもちろん、世界中からカンヌを訪れている映画監督、プロデューサーなどの映画業界を彩る関係者が700以上来場し、盛況となった。カンヌで100年以上の歴史をもつ5つ星ホテル「ホテル マルティネス カンヌ」にて開かれた「JAPAN NIGHT」は日本の映画と文化を世界に打ち出すとともに、海外の映画産業に携わる関係者の交流を目的としたパーティ。日本の価値あるコンテンツと人材が“国”という境を超えて、世界中の映画業界との自由な相互協力のもとに作品を作り出すことを願い立ち上がった。ジャンヌ・シェラル、ティエリー・フレモー、MEGUMIパーティの冒頭で主催のMEGUMIさんは、「みなさま今日はお越しいただきありがとうございます。ホストを務めさせていただきますMEGUMIです。日本の女優とプロデューサーをやっております」と挨拶。「今回は日本からたくさんの方、そして世界中からたくさんの映画関係者にお越しいただいております。このパーティで新しい出会い、合作であったりとか俳優さんが他の国の作品に出るとか、何か新しいものが生まれるといいなと思ってます。最後まで楽しんでいってください」と日本語の後に英語でも語った。齋藤工俳優で映画監督でもある斎藤工さんによるスピーチや、木村太一監督、深田晃司監督、千原徹也監督映画監督のプレゼンテーションのほか、第77回カンヌ国際映画祭のある視点部門に正式出品された映画『ぼくのお日さま』の奥山大史監督、主演の池松壮亮、中西希亜良、さらにパルム・ドール審査員でもある是枝裕和監督らが登壇。『ぼくのお日さま』の奥山大史監督、主演の池松壮亮らまた、カンヌ映画祭のディレクターであり映画監督のティエリー・フレモーが飛び入りで美声を披露するサプライズも。総勢700人を超える映画業界の関係者が来場した。パルム・ドール審査員是枝裕和監督パーティ終了後、MEGUMIは「フランス、ドバイ、インド、台湾など日本だけではなく、色んな国の方々が沢山来てくださり、とても盛り上がって感無量です。監督やプロデューサーがやっていたプレゼンも真剣に聞いている方々が多く、映画に対する想いが共通言語として世界中の人にあるんだなと思いましたし、ポジティブなエネルギーに溢れていてそういう場所を作れたことが嬉しいです。早速何か生まれそうな気がしています」とふり返っていた。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ぼくのお日さま 2024年9月、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
2024年05月20日5月31日(金)に日本公開される最新作『マッドマックス:フュリオサ』のロンドンプレミアが現地時間5月17日、日本時間5月18日に行われ、アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワース、ジョージ・ミラー監督が参加。特別招待ゲストとして、ゲームクリエイターの小島秀夫も参加した。先日開催された第77回カンヌ国際映画祭では約7分間のスタンディングオベーションを受けたことでも話題の本作は、海外メディアのレビューでも「これまでに作られた最高の前日譚の1つであり、大胆な傑作」(Discussing Film)といった声をはじめ早くも話題に。そしてこの度、ロンドンでプレミアが開催。豪華キャスト&スタッフが集結し、「DEATH STRANDING」「メタルギアソリッド」シリーズなどを誕生させた世界的ゲームクリエイターの小島秀夫もレッドカーペットに登場、ジョージ・ミラー監督と約7年ぶりとなる感動の直接再会を果たした。会場となったのは、イギリス最大のIMAXスクリーンを有する「BFI IMAX」。コスプレをした多くのファンが駆けつけ、「マッドマックス」の世界観たっぷりに装飾され、ユーロビートでDJがラップを披露するなど、会場は大いに沸く。「KOJIMA!KOJIMA!」と会場のファンから熱烈に歓迎された小島氏が手掛ける世界的人気のゲーム「DEATH STRANDING」は、ノーマン・リーダスやマッツ・ミケルセンなどハリウッドの大御所俳優が多数登場。その続編は2025年にリリースされることが発表されており、親交の深いジョージ・ミラー監督も出演予定だ。あらゆるメディアやSNSで「ジョージ・ミラーは僕の“神”」と公言する小島氏は、「高校1年生の時に衝撃を受けてから、僕の70%は『マッドマックス』で出来ている。このロンドンプレミアに参加できて、とても興奮をしています。僕の中で『マッドマックス』は、モノづくりのバイブル。映画とはこういうものだと教えてくれました」とコメントし、誰よりも深い“マッドマックス愛”を明かした。会場の熱気が最高潮に達したころ、アニャや、クリス、ミラー監督らが降臨。大きな歓声に包まれながら会場に集まったファン1人1人に丁寧なファンサービスをしながら挨拶。シャーリーズ・セロンから“フュリオサ”のバトンを受け継ぎ、新境地を見せるようなすごみのある熱演を披露する主演アニャは、「シャーリーズ・セロンは、とても上品で寛大で親切な方。このキャラクターを演じることについて会話をしました」とふり返る。「最初に脚本を読んだとき、ジョージ・ミラー監督が創り上げたセンセーションナルなフュリオサというキャラクターに圧倒されました。そして、シャーリーズ・セロンが扉を開いたこの素晴らしキャラクターを、私がしっかりと守る必要があり、フュリオサの物語をしっかりと伝える必要があると思いました」とコメント。そして「日本のファンの皆さんに、いち早く観てほしいです。チームで一丸となって一生懸命創り上げたこの作品を、日本で公開されることを楽しみにしています!」とメッセージを寄せた。続いてディメンタス将軍役で新たな一面を披露するクリスは、「ジョージ・ミラー監督が創り上げる『マッドマックス』の世界の大ファンです。どの作品でも、多くの時間をかけて、常に挑戦をしていますが、この作品は、どんなに情熱と熱意を注ぎでも満足することがない挑戦的な日々を過ごしました。そして最後には“信じられるか?『マッドマックス』に出演しているんだよ!”ってチーム全員が感じる、とても特別な体験でした」と撮影をふり返って熱くコメント。「オーストラリアで育った私たちにとって『マッドマックス』は、アメリカの『スター・ウォーズ』や、イギリスの『ハリー・ポッター』のような象徴的な映画。だから、ジョージ・ミラー監督からオファーを受けて、この作品に参加できたのは、私にとって夢が叶った想いです。子供の頃、父親と一緒に熱狂したからね」と話す。さらに親日家でもあるクリスは「日本は大好きな国です。最近日本に滞在しましたが、日本という場所も、そこに住む皆さんも、とても素晴らしい。日本でこの作品を公開されるのが待ちきれない!絶対にこの作品を愛してくれるはず。ファンの皆さん、愛しています!!」と熱烈アピールをした。そして、唯一無二の世界観を作り出す、小島氏とミラー監督が念願の再会を果たすと、熱烈なハグを交わし、まるで親友のような仲の良さ。さっそく小島氏は「最高でした。期待値を遥かに超える作品。観るか、観ないかではなく、これからの人生で、何回観るのか、そんな映画です。シンプルだけれど、何回観ても観方が変わる。そんな映画なんてない。特にバイオレンスの先を描く、エンディングが素晴らしかったです」と本作を見ての感想を直接伝える。すると、ミラー監督は「とても会いたかった。直接の対面は7年ぶりなので、嬉しいです。『DEATH STRANDING 2』の予告を拝見しました。彼の作品に出演出来て光栄です。私には双子の兄弟がいますが、彼はまさにクリエイティブでの双子の兄弟のような存在。私には彼の考えや、デザインが見える。そして彼の作品からは、いつもパワフルな情熱が湧き出てくる。私は彼と非常に強いコネクションを感じます」とコメントし、小島氏に対してのリスペクトを語った。現地時間、翌5月18日にミラー監督との対談を控える小島氏は、「『マッドマックス』は僕の心臓。僕の神から、そんなコメントを頂けるのは光栄です。聞きたいことがありすぎるので、楽しみにしています」と興奮冷めやらぬ様子。ミラー監督も「彼の頭の中に入って、何を考えているのか、彼のクリエイティビティを覗いてみたい。とても楽しみにしています」と笑顔で期待を寄せた。ド派手なカーアクションや『怒りのデス・ロード』から引き続き登場するクールで狂った武装集団ウォーボーイズたちなど、唯一無二の“マッドマックスサーガ”の世界観や、シャーリーズ・セロンからしっかりとバトンを受け継いだアニャが魅せる<フュリオサ>の新たな一面。ヒーローのイメージが強いクリス・ヘムズワースが演じる残虐非道な悪役<ディメンタス将軍>の他には類を見ない魅力あふれるキャラクターなど、まだまだ語り足りない様子の小島氏と監督の対談は、後日公開される予定だ。『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開。日本語吹替版同時上映 IMAX(R)/4D/Dolby Cinema(R)/SCREENX上映。(C) 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation.Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.(シネマカフェ編集部)■関連作品:マッドマックス:フュリオサ 2024年5月31日より全国にて公開© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. IMAXR is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
2024年05月20日岩井俊二、是枝裕和、白石和彌、西川美和、株式会社MAPPA(アニメーションスタジオ)、三池崇史ら世界で活躍するクリエイター陣ともに映画製作を進めていく、日本発の映画製作ファンド「K2P Film Fund I(読み:ケーツーピー フィルム ファンド ファースト)」の立ち上げを発表した「K2 Pictures」が、カンヌ国際映画祭開催中の5月18日(土)、フランス・カンヌにて記者会見を実施。三池監督、西川監督と、映画監督デビューが発表されたゆりやんレトリィバァが新人監督の代表として登壇した。カンヌ国際映画祭のメイン会場にほど近い、JWマリオットにて会見は開催。好天に恵まれ、開催前にはビーチにて写真撮影が行われた。会見には世界中からフランス、アメリカ、イギリス、韓国、ニュージーランド、台湾、イタリア、エストニア、スイス、ドイツ、ポーランド、ハンガリー、フィンランド、中国、ベトナム、マレーシア、カナダ、アラブ首長国連邦、ノルウェーなど日本をはじめ20を超える国と地域から映画関係者、メディアが参加。150人のキャパシティとなる会場は満席となり、立ち見が出るほどで、その注目度の高さが伺えた。“日本映画の新しい生態系をつくる”日本発の映画製作ファンド「K2P Film Fund I」「K2 Pictures」代表取締役CEO・紀伊宗之はファンドが動き始めたことを発表すると同時に、「新たな国内外投資家の日本映画産業への参入」「クリエイターへの利益還元」を推し進める本ファンドのビジョンをプレゼンテーション。才能あふれるクリエイターとともに、世界を目指していくことを宣言。ファンドという形で日本映画への国内外の新たな資本参入を活発化させることを説明し、さらにはクリエイターやスタッフへの利益還元の割合を増やすことで、若い作り手が映画業界に希望を抱き飛び込める業界にすることを目指していく。さらにファンドの投資期間を8年に設定し、その収益を再投資することで、キャリアのある監督だけでなく、次世代の新たな才能の発掘にも取り組んでいくことを発表。具体的に、今回映画監督デビューとなるゆりやんさんのほか、枝優花、広瀬奈々子ら新進気鋭の若手映画監督との作品製作が現在準備中。初長編監督作『少女邂逅』(監督・脚本・編集)が若手映画監督・ミュージシャンの登龍門となっている映画祭「MOOSICLAB2017」で観客賞を受賞し、国内外共に高い評価を得ている枝優花。是枝監督、西川監督作品の助監督を経験後、長編映画『夜明け』で監督デビューし、現在進行中の企画が2023年釜山国際映画祭のAsian Project Market(APM)でCJ賞とARRI賞を受賞している広瀬奈々子が発表された。国際共同製作を推し進めていくことも発表され、現在フランス、ドイツ、アメリカ、ブラジル、韓国との企画を進行しており、その輪をより広げていくことを宣言した。日本から世界へ。三池崇史監督、西川美和監督の想い三池崇史と西川美和。ともに日本を代表する映画監督であり、海外からの評価も高い2人がK2 Picturesとタッグを組むクリエイターを代表し会見に登壇。三池監督は「現場にいる我々が一番大事なことは映画を作って人を幸せにしながら、自分たちも幸せである必要があるのではないかという紀伊さんの考えに賛同し、今いろいろな企画を動かしています」とあいさつ。国内にとどまらず日本映画が世界に向けて出ていくためにはどうすべきか、という質問に対しては西川監督が、「これまで素晴らしい日本のクリエイターたちが映画祭などで力があると証明してくれて私たちの今がありますが、活躍するのは限られたパスポートを持った人たちという図式でした。K2 Picturesが開拓して、日本の映画を期待してくれる人に届けてくれることを私たちは期待します」と世界の市場に向けて展開していくことを目標に掲げるK2 Picturesの取り組みに期待を寄せつつ、現状への思いを語った。さらに、会場のメディア・映画関係者の中には「Japan Night」への参加ためカンヌに来ていた俳優・監督、斎藤工の姿も。「今年のカンヌ映画祭のメインビジュアルが、黒澤明監督の『八月の狂詩曲』(のワンシーンを使用している)ということで『オッペンハイマー』がアカデミー賞で作品賞に輝いた年に日本映画の名作がこのようにオマージュされていることについて、我々日本人以上に、フランスの方達や海外の方が、そういった映画のリテラシーなるものが高いと感じました。日本映画の弱点はどういうところにあると思いますか?」と鋭い質問が飛び出した。「保守的で閉鎖的、意思決定が遅いことだと思います。これは日本映画界だけでなく、日本の産業全部でそうなっているんじゃないかなと思います。戦略的であるためにはクイックな意思決定が必要ですし、1年かけていたら考えていたことも古くなってしまう。それよりは、少ない人数で意思決定し思い切ってチャレンジしてみることが大切だと思っています」と紀伊代表。三池監督は「色々弱点はあると思いますが、教育でしょうか。これまでとは違う視点で、教えるというよりは一緒に学んでいく必要があるんだろうなと思っています。共に考えていくという岐路に僕らは今立っていると思います」と回答。「日本が何を踏まえ、海外に何を伝えていくのかも大切だと思います。海外の需要に答えていくというよりは、日本人と組むからこそこういう映画が生まれたという、夢ではなく実績として作品を作り上げていくことで実証していく。そういうことを日本人は不得意としてきたと思います。僕らにとっての発言は、生まれていく作品。これは逃れられないと思っているので、K2 Picturesのプロジェクトを非常に楽しみにしています」と語る。西川監督は、「海外の映画祭に行くと、映画という文化が非常に価値の高いものとして受け入れられていることを痛感します。日本では宣伝をがんばったり、映画祭に出たりしてもなかなか浸透しないというジレンマを感じていました」と明かす。「それこそ1、2年で変わるものではないですし、カンヌ国際映画祭の『監督週間』では久野遥子監督・山下敦弘監督の『化け猫あんずちゃん』を小学生を招いて観る機会が設けられていると今日初めて知りました。小さい頃から当たり前にそういう環境があると定着していくと思いますし、どうしたら、もっと映画を豊かに体験して育んでいけるのかをみんなで未来を考えて行動して行けたらいいなと思います」と続け、それぞれ切実な思いを吐露した。ゆりやんレトリィバァが語る海外進出と映画監督への夢日本でコメディアンとして活躍するだけでなく、今年4月にアメリカで開催された世界最大級の音楽フェスティバル「コーチェラ」にサプライズ登場し、大きな注目を集めたゆりやんレトリィバァ。参加者を前に「ご覧いただいて分かるように、私は国会議員なんです。嘘です。コメディアンなんです。このような場に一緒に立つことができてとても嬉しく思っています」と英語でボケを入れながら披露し、笑いを誘いつつもあいさつ。「数年前に、朝のテレビ番組で『映画監督になりたい』と言ったのをたまたま、K2 Picturesの高橋大典プロデューサーが見てくださっていて声をかけてくれました。ずっと抱いていた夢をこんな風に叶えていただけるんだ!と思いそれからいろんなところで言うようにしています(笑)。K2 Picturesには感謝してもしきれませんので、絶対に恩返しできるように頑張ります!!」といまの喜びと意気込みを語った。そして映画監督として大先輩でもある三池、西川両氏に「(映画監督として)一番必要なことを教えてください!!」と新人らしく勢いよく質問を投げかけると、「まずは絶対後悔しないように。成功するかおもしろいものになるかやってみないと分からないし、興行的にも映画祭などでも評価されるかは分からない。自分の面白いと思うものを後悔しないように作るのは絶対に必要だと思います」と三池監督。「難しい質問ですが、たくさんの人と関わる映画作りは厳しくとも豊かな仕事だと思います。ゆりやんさんの才能だけでなく、多くの人たちの力を借りてチームで作っていくのが大事なことだと思います」と西川監督が語り、日本映画の最前線で活躍する2人からエールを込めた貴重なアドバイス。ゆりやんさんは「ユリント・イーストウッドになります!」と宣言していた。ゆりやんレトリィバァのコメント今年の12月に渡米することに決めました!ゆりやんレトリィバァから世界でYURIYAN RETRIVERになれるように頑張ります!芸人としてだけでなく、今回、K2 Picturesと共に制作する作品と共に映画監督としても渡米して世界中のみなさまにこの作品をみていただけるようになりたいです!K2 Picturesが生んだ、ユリント・イーストウッドになります!お楽しみにしていてください!次世代監督からコメント到着枝優花監督「平和な国の映画はつまらない」という言葉をたまに耳にします。現在、私は格差や戦争などはっきりとした困難に直面せず、日本で暮らせています。これを世界では平和と呼ぶのかもしれません。しかし日本の10~30代の死亡原因の1位は自殺です。自ら生きる道を辞めたくなる、とはどういうことなのか。本当の豊かさとは何に起因しているのか。実際私自身、日本で暮らしていて言語化し難い自己を蝕むような心の貧困を感じております。そんなとき、スクリーンで出会うべき映画があるはずです。今回、開発している企画は同世代の小出プロデューサーと共に、今の日本で生きる自分たちだからこそ撮れる作品になると信じております。広瀬奈々子監督長編実写映画作品の2作品目として現在進行中のオリジナル作品は、長いあいだ資金調達に難航し、出口が見つからない状態が続いていました。そんな折にK2 Picturesさんから出資していただけることになり、突然に光が差し込んだ思いです。昨年は一緒に釜山国際映画祭に参加して、企画マーケットのAPMでCJ賞とARRI賞の2つの賞を受賞し、とてもいい弾みになっています。来年の撮影に向けて、今まさに船出の準備を整えているところです。K2 Picturesさんの新しい仕組みづくりと、日本の映画業界の悪循環を変える試みに心から賛同するとともに、ひとりの作り手として、何よりもいい作品をつくることで、彼らの素晴らしい挑戦に貢献できたらと思っております。(シネマカフェ編集部)
2024年05月19日ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンの『哀れなるものたち』に続く最強タッグ最新作『憐れみの3章』。 この度、第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でワールドプレミア上映が行われ、6分間にわたるスタンディングオベーションでカンヌをオールスターキャストとともに華々しく飾った。現地時間5月17日(金)夜、『憐れみの3章』ワールドプレミア上映でのランティモス監督のカンヌへの帰還には、ゴージャスなドレスをまとったエマをはじめとして、ジェシー・プレモンス、ウィレム・デフォー、マーガレット・クアリー、ホン・チャウ、ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーら監督を囲んで豪華スターキャストも勢ぞろい。世界中の注目が集まるなかレッドカーペットを華やかに飾った。エマ・ストーン監督・脚本を務めるランティモス監督は過去3回ではすべて主要賞を受賞(2009年『籠の中の乙女』で第62回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門ある視点賞受賞、2015年『ロブスター』がコンペティション部門審査員賞を受賞、2017年『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』はコンペティション部門脚本賞を受賞)。前作『哀れなるものたち』の世界的大ヒットに続く最新作への期待、さらに今回の受賞にも期待が高まるなかのワールドプレミアとあって、興奮がさめやらぬ会場では、6分ものスタンディングオベーションが続き、監督をはじめとした参加者たちにとって鳴り響く拍手と喝采に包まれた感動の一夜となった。本作は、選択肢を奪われ、自分の人生を取り戻そうと格闘する男、海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官、卓越した教祖になると定められた特別な人物を懸命に探す女…という3つの物語から構成される。ランティモス監督が描く、全く異なる展開を繰り広げる3つの物語で、同じ俳優たちがまるで違う設定で、違う人物を演じるというオリジナリティあふれる作品。ウィレム・デフォー、エマ・ストーンいち早く本作を鑑賞した批評家からは、「『憐れみの3章』は大胆不敵な選択を厭わない監督の、注目せずにはいられない最新作だ」(The Playlist)、「ランティモスとフィリップ(脚本)は、気まぐれな神々が人間の無防備な運命を操るように、主人公たちを翻弄する」(ファイナンシャル・タイムズ紙)、「この映画が仕掛けた心理ゲームの中で、選び抜かれた俳優の演技の幅が歓びをもたらす」(デイリー・テレグラフ紙)、「じっくり観れば観るほど、パズルのピースがはまり始め、共通のテーマが浮かび上がってくる」(ハリウッド・レポーター誌)と、これまでにない斬新な作品に興奮の映画評が続出している。ハンター・シェイファー『憐れみの3章』は2024年、全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:憐れみの3章 2024年、全国にて公開©2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年05月18日アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワースらの共演で描くサーガ最新作『マッドマックス:フュリオサ』。その驚愕のラストで初めて『怒りのデス・ロード』が完成する本作が、第77回カンヌ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門にて現地時間5月15日に上映、約7分間ものスタンディングオベーションが巻き起こった。毎年5月に開催されるフランスのカンヌ国際映画祭は、ドイツのベルリン国際映画祭、イタリアのヴェネチア国際映画祭と並ぶ、世界三大映画祭の一つとして、世界中の映画ファンから毎年絶大な注目を集めている。本映画祭には2015年に前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が、今回と同様、アウト・オブ・コンペティション部門に出品されており、『マッドマックス』サーガとしては実に9年ぶりのカンヌへの凱旋。ジョージ・ミラー監督とともに、マックス役トム・ハーディやフュリオサ役シャーリーズ・セロンらが登壇していた。そして今回はその意思を受け継ぎ、若きフュリオサを演じたアニャ・テイラー=ジョイと、宿敵ディメンタス役のクリス・ヘムズワース、フュリオサのメンターとなる警護隊長ジャックを演じたトム・バーク、フュリオサの少女時代を演じたアリーラ・ブラウン、クリスの妻であり本作にも出演するエルサ・パタキー、ミラー監督がレッドカーペットに華やかに登場。会場の歓声はまさにMAXとなった。本編の上映が終了すると、なんと約7分間ものスタンディングオベーションが。会場は割れんばかりの拍手で包まれ、アニャは満面の笑みを浮かべながらミラー監督を称え、クリスも監督の肩を抱き寄せ、カンヌ映画祭での大絶賛をチーム全員で称え合う感動的な一幕を見せた。アニャ・テイラー=ジョイ「本当に誇り」翌日行われた記者会見には、アニャ、クリス、トム、プロデューサーのダグ・ミッチェル、ミラー監督が参加。会場は満員で注目度の高さが伺えると共に、前日のワールドプレミア上映の興奮をひきずるような雰囲気の中で行われた。ワールドプレミア上映について、アニャは「観客と一緒に観るのは本当に素晴らしい経験だった。私たちはカメラの後ろのトリックを知りすぎているけれど、映画のペースや、サウンドデザインや、すべての要素が素晴らしいと思えた。それはまたジョージの素晴らしさでもある。スタッフのなかにはすでに引退していたけれどジョージのために戻ってきた人もいた。本当に誇りに思えた」と熱くコメント。クリスは「自分にとっては始めてのカンヌで、素晴らしい体験ができた。オーストラリア人としてマッドマックスシリーズは特別だ。自分の子供時代を思い出すようなノスタルジーがあった。ここに連れてきてくれてありがとうとジョージに言いたい」と初のカンヌに感慨深げ。トムは「昨夜の経験は本当に素晴らしかった。震えた。電気が走ったね」と明かし、プロデューサーのダグは「何年もジョージと本作のためにやってきたけれど、誇りに思う。ジョージとは43年前から一緒に仕事しているが、300人のクルーがいたけれど、ジョージがもっとも仕事をしていて、みんなジョージを慕っていた。本作は規模も大きく、とてもハードで、8か月、みんな働きっぱなし。本当にマッシブな映画。ワーナーはリスクをおかしてくれた。だからみんなにありがとうと言いたい」と舞台裏を明かすと共にスタッフへの感謝を述べた。また、長年人気を保てた理由を問われたミラー監督は、「わからないけど、運が良かったことはたしかだ。ストーリーのアレゴリーの面もあったかも。フランスでは一作目の『マッドマックス』について、車輪のついた西部劇と評された。日本ではマッドマックスは侍だと言われた。黒澤明の映画のように、彼らの伝統にフィットしたんだろう。素晴らしい」と明かした。「生き残るためにああなった」クリス・ヘムズワースが役への思い明かす本作では凄まじいカーアクションやバイクアクションを披露しているアニャは、アクションシーンの撮影について、「スタント・チームは素晴らしかった。できるだけ自分でやるようにしたけれど、いつもサポートしてくれて。その一方で、決してこれをやらなければならない、といった圧力は感じなかった。みんな私を信じてくれて、はげましてくれて、本当にすばらしいチームだった」とスタッフたちを称える。『マイティ・ソー』シリーズのソー役としても知られるクリスが悪役を演じることでも注目を浴びているが、クリスは自身が演じたディメンタス将軍について「このキャラクターの興味深い点は多くの面があること。雄々しい一方で、ジョージとも話して、大事なのはヒューマニティでもある、彼の脆い面も必要と。彼は過去に非常に苦しんでいて、それが弁解になるわけじゃないけれど、生き残るためにああなった」と話す。「それを理解するのは大事だった。彼はとても大きなエゴに満ちた人間。他のマッドマックスの脚本とも異なり、彼の人間性が伝わることを願った。暴力的でもね。予想不可能なキャラだけど。作り上げる上で多くの自由があって、創造性があって、とても素晴らしい経験だった。ジョージに感謝しているよ」と、ミラー監督への感謝を述べた。また、衣装・ロケーションについて、「ストーリーを語る上で役立つものにならなければならない。コスチュームはゆえにキャラクターの延長のようなもの。スタイルや審美性、すべてに強いコネクションがある。もちろん、メークもロケーションも同様。そこにロジックがあるようにみんなで話し合った」と明かしたミラー監督。アニャも同じ考えをもっているようで、「アクションシーンもすべてキャラクターの延長にある。彼らが何を望んでいるのか、何によって動かされるのかとか。そういう面がストーリーに深みを与えると思う。すべてが一緒になって層をもたらす」と語った。さらに、「自分が好奇心を忘れないことが大事。同じストーリーを何度も語ることに自分自身興味がない。自分は映画界でずっと働けてラッキーだから、それが続けられるように面白いことをやっていきたい」と今後も映画製作に対し意欲的な姿勢を見せる監督。そのコメントに対し、プロデューサーは「偉大な映画は、観客の見方に影響を与える。モバイルの時代でも、ジョージの場合は、ロックンロールな価値がある。音響面でも特別だ。本作は、大きな映画館で観る特別な映画だ」と語り、そしてアニャも「インテレクチュアルで哲学的なロックンロール・オペラ」と表し、本作への自信を覗かせた。すでにオーストラリアプレミア上映では絶賛の声が相次いでいたが、今回のワールドプレミア上映でも、「『怒りのデス・ロード』につながる物語は感情的で機知に富み、意図的な野蛮さに満ちている」(INDEPENDENT)、「これまでに作られた最高の前日譚の1つであり、大胆な傑作」(DiscussingFilm)、「一流の世界構築、感情的に共鳴する監督の目、焼けつくようなパフォーマンス、シャープな映画撮影、そして地獄のようなスコアを織り交ぜた本作は、信じられないほどのアクションシーンと、人生と愛について注目に値するヒーローの旅」(IGN)、「『怒りのデス・ロード』に続きまたしても驚くべきスタントと視覚効果の水準が維持されている。」(Empire Magazine)、「特にテイラー=ジョイは驚異的だ」(Empire Magazine)など、早くも絶賛の声が溢れている。『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開、日本語同時上映。IMAX/4D/Dolby Cinema/ScreenX上映。© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.(シネマカフェ編集部)■関連作品:マッドマックス:フュリオサ 2024年5月31日より全国にて公開© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. IMAXR is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
2024年05月17日「マッドマックス」サーガの創始者ジョージ・ミラー監督最新作『マッドマックス:フュリオサ』。この度、本作のイベントがesports銀座studioにて5月14日(火)本日行われ、“たった一言声優”が登壇した。このイベントに参加したのは、劇中に登場するキャラクター・ウォーボーイズの“たった一言声優”を務めるマッドマックスファンの人気者たち。本作の宣伝部隊長を務めるMatt、そして長谷川雅紀(錦鯉)、小峠英二(バイきんぐ)。長谷川さんと小峠さんは、Mattさん監修のウォーボーイズメイクでステージに立った。ウォーボーイズとは、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に登場し、荒野の支配者イモータン・ジョーを崇拝する白塗りスキンヘッドのキャラクターだ。『怒りのデス・ロード』をファンの聖地・立川シネマシティで鑑賞するほど、作品愛の強さをアピールした長谷川さんは、本作を鑑賞し、「始めからクライマックスのようなスピード感であっという間でした。前作も改めて家で観て話の繋がりに関心したので、友達に勧めるときに、前作から観るか最新作から観るか迷いますね!」と『怒りのデス・ロード』に繋がる物語であることを熱弁。「音楽とか車とか、マッドマックスの世界観が大好き」と語る小峠さんも、「スピード感は最初から出し惜しみなく、そして見たこともない映像、世界観でした。僕は車やバイクも好きなので、乗り物も注目して観て、かっこいいなと思いました。エンジン音や排気音がずっと鳴っているなんて、こんな映画他にないのでたまらなかった!」と明かす。Mattさんは「女性の強さ、逞しさが描かれていて、男性社会の中でしっかり発言できることを強調した点が見どころだと思います」とアピールした。シャーリーズ・セロンが演じた「マッドマックス」サーガ最強の戦士フュリオサの怒りの原点を、アニャ・テイラー=ジョイとクリス・ヘムズワースの共演で描く本作。アニャが“若きフュリオサ”を演じており、Mattさんは「二人とも、強さを目で演じているところがすごい。悔しさ、悲しさが目から伝わるお芝居ってすごいです。今回僕もそれを意識してメイクをプロデュースしました」とコメント。また、長谷川さんは「復讐が世の中で一番恐ろしいということを知った。喧嘩もドライビングテクもすべて強すぎて、何もかも負けますね」と語り、小峠さんは「フュリオサが徐々に成長していく過程が面白い。最初はかわいらしい女の子だけど、後半は復讐に憑りつかれ、そのことしか考えていない鬼気迫る演技がすごい!」とアニャがフュリオサを演じ切る姿に脱帽したという。『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開、日本語同時上映。IMAX/4D/Dolby Cinema/ScreenX。(C) 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation.Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.(シネマカフェ編集部)■関連作品:マッドマックス:フュリオサ 2024年5月31日より全国にて公開© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. IMAXR is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
2024年05月14日高木ユーナの同名コミックを実写映画化した『不死身ラヴァーズ』の公開記念舞台挨拶が5月11日(土)、東京・テアトル新宿で行われ、主演を務める見上愛、共演する佐藤寛太と青木柚、松居大悟監督が出席した。見上愛、佐藤寛太、青木柚、澤部渡、松居大悟監督舞台挨拶では、松居監督からサプライズで「見上さんがいなければ、この映画は作れなかった」と感謝の手紙が読み上げられ、見上さんは感涙。見上さん自身も、松居監督の大ファンだと言い「感慨深いものがありますね。昨日(公開初日)に観た方々から感想もいただき、本当に人に届いているんだと実感している」と感無量の面持ちだった。佐藤寛太、松居大悟監督長谷部りの(見上さん)が“運命の相手”と信じて追いかけるのは、両想いになった瞬間、この世界から忽然と消えてしまう甲野じゅん(佐藤さん)。2人は人生の中で何度も出会い、その度にりのは「好き」と伝え、両想いになり、じゅんが《消える》という出来事を繰り返していく。それでも諦めないりののどこまでも真っすぐな「好き」が起こす奇跡の結末とは…?松居監督にとっては、原作との出会いから10年を経て、念願の映画化が実現。「10年ずっとやりたいと思っていた企画。うまく言葉が出てこないですが、いまは『伝われ、伝われ』って。でも、映画はもう完成しているので(笑)、ひたすらエゴサーチし続けている」と心境を語り、「映画そのものが独特なので、皆さんの解釈も強くて。映画が育っている感じでうれしい」とさらなる飛躍に期待を寄せていた。佐藤寛太“運命の相手”じゅんを1人5役で演じた佐藤さんは、とあるネタバレについて「やっと言える!」と安どの表情。「自分の記憶がなくなることって、どんなことなのかずっと考えていた。自分が忘れていて、相手が覚えているなら、めっちゃ怖いので、嫌われないように振る舞おうと考えたり…」とふり返ると、見上さんは「すごく警戒されていると思って、落ち込みました(笑)」と本音を語った。シンガーソングライター澤部渡によるソロプロジェクト「スカート」が駆けつけ、主題歌として書き下ろされた新曲「君はきっとずっと知らない」を生歌唱した。『不死身ラヴァーズ』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:不死身ラヴァーズ 2024年5月10日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会©️高木ユーナ/講談社
2024年05月11日ディズニープラス スターにて5月15日(水)より独占配信される韓国ドラマ「サムシクおじさん」の記者会見が5月8日に韓国・ソウルで行われ、ソン・ガンホ、ピョン・ヨハン、チン・ギジュ、ソ・ヒョヌ、オ・スンフン、チュ・ジンモ、ティファニー、ユ・ジェミョンという豪華キャストとシン・ヨンシク監督が集結。その会見の様子が到着した。今作は1960年代の韓国を舞台に、“サムシクおじさん”の愛称で呼ばれる謎の政治家フィクサーと、アメリカ帰りのエリート青年が、「韓国を誰もが1日3食を食べられる豊かな国に変える」という理想を叶えるべく奮闘する物語。35年のキャリアを誇る国民的俳優ソン・ガンホのドラマ初出演作ということでも、早くも注目を集めている話題作。会見はフォトセッション、予告編上映、トーク(メイキング映像含む)の三部構成。主人公の"サムシクおじさん"を演じるソン・ガンホを中心に、和やかな雰囲気で進められた。今作の脚本・演出を担うシン監督とソン・ガンホは、映画『蜘蛛の巣』(原題/23)で出会った仲。シン監督は「ソン・ガンホさんとプライベートでお会いしている時も、私はつい、ソンさんの顔を見ながらカメラがクローズアップしたところを想像したり、『この表情を使いたい』と考えたりしていました。今回は、これまでソンさんと過ごす中で描きたいと思ってきたことを“サムシクおじさん”のキャラクターに投影して脚本を書いていきました」と、“サムシクおじさん”が、あてがきだったことを明かした。そのソン・ガンホは、「今回初めてドラマに出演することとなり、緊張とトキメキが交錯しています。『サムシクおじさん』という非常に韓国的なタイトルを持つ今作は、食べることに困っていた時代を背景に、韓国ならではの情緒が込められている作品です」と解説。そして「この多様性の時代に大切なのは、ファンの皆さんとの触れ合いであり、そんな時代を受け入れ、様々なチャンネルで様々な試みをする必要があると思いました。トレンド化している動画配信ドラマで新鮮な挑戦ができることにも好奇心が刺激されました」とドラマ界に初めて足を踏み入れた理由を明かした。ソン・ガンホソン・ガンホの出演は、ほかの俳優たちにとっても大きな出演の動機となったようだ。「ソン・ガンホさんが出演するというので、出演を決めました」と話したのはチュ・ジンモ。ソ・ヒョヌも「ソン・ガンホさんのドラマデビュー作という歴史的な瞬間をご一緒したいと思いました」と熱く語った。ソン・ガンホの存在と同時に、俳優たちの出演の決め手となったのが、シン監督が手掛けた台本の素晴らしさだ。「僕は、シン・ヨンシクさんの文章のファンです。今作の台本を読んだ時、その時代を生きた人が書いたのかと思いました」とピョン・ヨハンは言い、「文章から激しさを感じました。私(チュ・ヨジン)が話すセリフも、言われるセリフも気に入り、魅力を感じました」とチン・ギジュも明かす。ピョン・ヨハン「シン監督の事件に対する観点や姿勢が興味深かったですし、サムシクおじさんのセリフも心に刺さりました。このような台本を持つ作品に関われたら嬉しいと思いました」とオ・スンフンが話し、「台本に描かれているキャラクターが生き生きとしてみえました」(チュ・ジンモ)、「台本とストーリーに魅了されました。楽譜を見るようなテンポの良さがありましたし、ハーモニーもよかったです。たくさんのキャラクターが出てきますが、みんな個性がはっきりとしていて、主張を持っている点にも魅力を感じました」(ティファニー)と、一同大絶賛。こうした俳優たちの言葉から、監督をリスペクトしているのが感じられた。ティファニー■ソン・ガンホ、ドラマの撮影現場で「チン・ギジュ“先輩”にたくさん質問」「現場ではいつも先輩から学ぶ姿勢でいた」と話す“新人俳優”のソン・ガンホ。その学びの中にはカルチャーショックもあったようだ。「イ・ギュヒョンさんが、現場でずっと携帯を眺めているんです。“態度が良くないな、何を見ているんだ”と思い、後ろからのぞいてみたら、台本を読んでいたんですよ。私はいまだに紙の台本を使っているので、"やっぱり違うな、さすが先輩だ"と思いました」と笑うソン・ガンホ。ピョン・ヨハンは「これからは両方(モバイル&紙の台本)を使ってもいいかもしれませんね」とアドバイスし、フランクな関係を感じさせた。また、撮影現場でソン・ガンホを支えたのはチン・ギジュだったそう。「ドラマならではの演技の匙加減を掴もうと、撮影現場ではチン・ギジュ“先輩”にたくさん質問をしました」と話し、「彼女も大変でしたでしょうね。初めは親切に教えてくれていましたが、後の方はいい加減でした(笑)そのため、それ以上聞きませんでした」とソン・ガンホ。図らずも、ベテラン俳優から演技についてのアドバイスを求められるという"人生最大の苦境"に晒されたチン・ギジュは、「手のかかる後輩でした(笑)」とジョークを返しつつ、「私はソン・ガンホ先輩から演技を教わりたい、演技を学ぼうという気持ちでモニタリングをしているのに、隣で『どうだった?』としょっちゅう意見を求めてくるんですよ(笑)『よかったです』と答えるしかありませんでした。だって、あまりに完璧で、指摘部分が一つもないのですから」とふり返る。チン・ギジュそれを聞いたソン・ガンホは、苦笑い。「だから、彼女には毎日中華料理をご馳走しました」と、微笑ましく打ち明けた。■「新人なのに、全スタッフに牛肉を奢る」!?ソン・ガンホの後輩っぷりについては、「こんな緊張感のない新人俳優がいるんだなと思いました」とおどけて話すソ・ヒョヌ。ピョン・ヨハンが「素晴らしい後輩です」というと、ユ・ジェミョンが「新人らしくない新人でした。現場と同僚、スタッフをこよなく愛する姿は勉強になりました」と褒めると、ソン・ガンホは大げさに「ありがとうございます!先輩たち!」と言って嬉しそうな表情。ユ・ジェミョンオ・スンフンは「後輩と演技をするのに、なぜこんなに緊張するのだろうと、不思議な感覚がしました」と本音をポロリ。「後輩がよく奢ってくれました。いい後輩でした」と撮影秘話を明かすと、ソン・ガンホは「新人なのに、全スタッフに牛肉を奢るという不思議な経験をしました」と付け加え、会場の笑いを誘った。前代未聞(?)の新人の登場に、気になるのは早くも年末のショーレースの行方。記者から、早速“新人賞”受賞への抱負を聞かれたソン・ガンホは、「いただけるのであれば喜んで。でも、素晴らしい俳優さんたちがたくさんいるので……」と謙虚に回答し、またもや笑いをさらう。■監督が自身「回を重ねるごとに、なぜ私がロマンスだと言ったのかがわかる」キャラクター紹介では、それぞれの個性的なキャラクターが浮き彫りに。ピョン・ヨハンが演じるのは、"サムシクおじさん"と出会い、自身が描く夢を実現させようと奮闘するエリート青年キム・サン。「キム・サンはアメリカで博士号を取ったエリートです。キム・サンにとってサムシクおじさんは、自分の価値を評価し、手を差し伸べてくれる人です。キム・サンの“サムシクおじさん”に対する思いは、また違う機会にお話ししようと思います」と話し、視聴者の想像をかき立てる。これまで明るいイメージの役柄が多かったチン・ギジュは、今作ではクールな才女を演じた。国文科をトップの成績で卒業し、のちに新聞記者となるチュ・ヨジン役を演じている。「ヨジンは溌剌としたところは全くありません」と笑うチン・ギジュ。「能力は高いのにひけらかすことはないし、高い志を野心として表出することもない。唯一、サムシクおじさんの誘惑に乗らない人物ではないかと思います」と説明した。実は、チン・ギジュは女優になる前、民営放送の記者として働いていた経歴の持ち主。そのキャリアも抜擢理由の一つだったようで、自身のキャリアを演技にどのように投影するのか。彼女の演技もドラマの見どころのひとつとなっている。さらにソン・ガンホは、「時代背景となっている60年代は、1食に切実な思いのある時代でした。この作品は、“胃袋を満たす”ことを目標にした地点から始まり、4、5話あたりで頭までくるとそこで少しとどまり、熱いハートに戻ってきて、最後は心臓が破裂する、そんな物語です。心臓が弱い方は気をつけてください」と独特な表現でドラマの全体像を紹介。シン監督は「今作は時代劇、ノワールなど様々なジャンルとして捉えられると思いますが、私はロマンスだと思っています。回を重ねるごとに、なぜ私がロマンスだと言ったのかがわかると思います」と含みのある言葉で視聴者の期待を煽った。最後は1人1人視聴者に向けて最後の挨拶。ポスターの前で集合写真を撮影し、1時間半の会見の幕を下ろした。「サムシクおじさん」は5月15日(水)よりディズニープラス スターにて独占配信開始。(全16話/初週5話一挙配信、以降毎週水曜日2話ずつ、最終週3話配信)(シネマカフェ編集部)
2024年05月10日ヤマシタトモコの同名漫画を映画化した『違国日記』の完成披露試写会が5月9日(木)、都内で行われ、主演の新垣結衣と早瀬憩、共演する夏帆と小宮山莉渚、監督・脚本の瀬田なつき(『PARKS パークス』『ジオラマボーイ・パノラマガール』)が出席した。大嫌いだった姉を亡くした35歳の小説家・高代槙生(新垣さん)が、姉夫婦の急死をきっかけに、姉の娘である15歳の田汲朝(早瀬さん)と不器用ながら、丁寧に同居の日々を重ねて、家族とは異なるかけがえのない関係を築いていく。夏帆さんが槙生の友人・醍醐奈々、小宮山さんが朝の親友・楢えみりをそれぞれ演じている。瀬田なつき監督、夏帆、新垣結衣、早瀬憩、小宮山莉渚原作の大ファンでもあると言う新垣さんは、「すごく思い入れがあるので、うれしいですが、同時にすごく緊張しています。とても温かい映画になったのではないかと思います」と盛況の客席に笑顔でアピール。「分かり合えなくても、寄り添うことはできる。もちろん、ぶつかることもありますが、相手を尊重し大事に過ごすことが、テーマになっていると思うので、ぜひほっこりした気持ちで、劇場をあとにしてもらえれば」と話していた。新垣結衣オーディションで選ばれ、新垣さんとともに主演を務めた早瀬さんは「こういった舞台挨拶や、お客様に直接会うのは初めてのこと」と緊張の面持ち。「憩ちゃんは、舞台に出る前に、すごく緊張していたんですよ」(新垣さん)、「さっきまで、ずっと結衣さんにすがりついてました」(早瀬さん)と和やかな会話を通して、早瀬さんの緊張も少しずつ解けた様子で、終盤には「もう終わっちゃうのかと思うと、すごくさみしい気持ち。いろんな人の思いが詰まっていて、私にとってもすごく大切な作品。少しでも前向きな気持ちになってもらえれば」と晴れやかな笑顔を見せていた。早瀬憩また、夏帆さんは「登場シーンは少ないですけど、醍醐が登場すると、その場の空気がにぎやかになる。パッと明るくなるような存在でいられたらと思っていた」と役作りを述懐。この言葉に、新垣さんは「すごい、そんな存在感だった!現場に夏帆ちゃんが来ると、全体の空気が入れ替わって華やかになるし、先に夏帆ちゃんの撮影が終わると、嵐が去ったみたいになりました」とふり返った。夏帆ふたりの本格的な共演は、これが初めて。タイトルの“違国”にちなみ「行ってみたい国や場所は?」と問われると、新垣さん&夏帆さんは「宇宙」と回答し、「気が合うね~」(新垣さん)、「ねえ~」(夏帆さん)と意気投合していた。『違国日記』は6月7日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年05月09日コロナ禍に掲載された新聞記事を基に描くヒューマンドラマ『あんのこと』の完成披露試写会が5月8日(水)、都内で行われ、主演の河合優実、共演する佐藤二朗と稲垣吾郎、脚本も手がけた入江悠監督(『SR サイタマノラッパー』『AI崩壊』)が出席した。母親から虐待の末に、売春を強いられ、ドラッグに溺れる少女・杏(河合さん)は、人情味あふれる型破りな刑事・多々羅(佐藤さん)に補導されたことがきっかけで、少しずつ更生の道を歩み出していく。そこに、多々羅の友人でジャーナリストの桐野(稲垣吾郎)も加わり、杏は彼らの助けも借りながら、新たな仕事や住居を探し始めるが、突然のコロナ禍で、杏は再び救いようのない孤独と不安に直面せざるを得なくなる。壮絶な人生を歩む主人公を演じた河合さんは、「実在する方のお話しなので、とても強い気持ちで、大切に触れないといけないと思った。どこまでも真剣に、誠実に演じることに徹していました」と述懐。それだけに、役への思いは強く「私にとっては、これまでも、これからも特別な役。この作品を経験できたことは大きいですし、糧になって、支えになるだろうと思う」としみじみ語った。河合優実杏を救おうとする型破りな刑事・多々羅を演じた佐藤さんからは、河合さんとの共演シーンに隠された“ふたりだけが知る”エピソードが披露されたが、当の河合さんは「あまり言ってしまうと、お客様もそう見てしまうので…」と思わず苦笑い。すかさず、稲垣さんが「ゴメン、僕らが“不適切”だったよ!」と、河合さんが出演したドラマ「不適切にもほどがある!」を引き合いにフォローし、会場を笑いに包む場面もあった。その稲垣さんは、正義感と友情に揺れるジャーナリスト・桐野を演じ、「撮影中は、杏ちゃんの心の叫びを皆さんに届けたいという思いで演じていた。誰しも絶望に落ちることがあるが、それを救ってあげられる、安心できる社会、声を聞いてあげられる世の中を作っていかなければいけないとつくづく思った」と真摯に語っていた。佐藤二朗劇中で描かれる“運命の出会い”にちなんだ質問には、佐藤さんが「運命の出会い?妻です」と即答。また、稲垣さんは、「30年近く一緒にやってきたメンバーですね」と回答し、「グループは解散しましたけど、いまは『新しい地図』として、草彅(剛)さん、香取(慎吾)さんと一緒にファンミーティングをやっていて、親子2代3代で来てくださるファンの方も。ありがたいですし、すごいこと」と感謝していた。稲垣吾郎『あんのこと』は6月7日(金)より新宿武蔵野館、丸の内TOEI、池袋シネマ・ロサほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:あんのこと 2024年6月7日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2023『あんのこと』製作委員会
2024年05月08日杏主演のヒューマン・ミステリー『かくしごと』の完成披露舞台挨拶が行われ、杏さん、中須翔真、佐津川愛美、安藤政信、奥田瑛二、そして関根光才監督が登壇。息子役・中須さんが「母の日」の花束をサプライズプレゼントした。先日実施された最速試写会後には、「涙が止まらなかった」「かりそめの親子の尊い姿が美しかった」「ラストが良すぎて余韻が凄い」といった声がSNSでいくつも寄せられた本作。今回の舞台挨拶では、主人公・里谷千紗子を演じた杏さんはさわやかなブルーグレーのドレスで登場。千紗子と疑似家族として過ごす記憶喪失の少年・犬養洋一/里谷拓未を演じた中須さんは「今日は雨の中来ていただきありがとうございます」と観客への気遣いを見せた。関根監督は「たくさんの方に集まっていただきうれしいなと思います。今日はしっとりとした天気ですが、この映画もしっとりとしているので、天気と合わせて馴染んでいただけるのではないかと思います」とあいさつした。杏、“息子”中須翔真に「こんなに無垢な存在が画面の中にいるんだ」虐待の痕がある少年を守るために母親だと嘘を吐く千紗子。強烈な母性が印象的な役どころだが、杏さんにオファーがきた際のことを尋ねると、「子供から大人になって、大人になっても年月を重ねた今だからこそできる役だと思いました。年月を重ねることで涙もろくなったり、悲しいニュースや子供が巻き込まれるような事件に対してどうしようもない怒りや悲しみを覚えるようになって、それを思い切り体現できるのがこの役だと思いました」と役柄への思いを吐露。杏中須さんは杏さん、奥田さんとの共演シーンが多かった現場について、「お二人とも優しくて、いろいろ教えてもらったりしました。杏さんは撮影以外のところでも、山奥の撮影でコンビニもスーパーもないときに、食べ物を差し入れしてくれたりしてすごく助かりました」と当時をふり返る。そして奥田さんについて「どんなシーンかは言えないんですが…、あるシーンで演技を教えてもらって、そういう面ですごくおせわになりました」と明かした。そんな中須さんについて、杏さんは「(撮影当時)2年前はもう一回り小さかったので、大きくなったなと思います。映画のなかだとこんなに無垢な存在が画面の中にいるんだと驚くと思うので、楽しみにしていただきたいと思います」とその魅力を語った。また、千紗子と確執がある認知症の父・里谷孝蔵を演じた奥田さんに役について聞くと、「それは申し上げられません。ネタバレになりますし」とコメント。「ただ、綺麗な格好の僕は今日しか見られません。今日のためにスリーピースを着てきましたから」と舞台上の俳優・奥田瑛二の姿とはかけ離れた姿であることをにおわせた。奥田瑛二千紗子の友人でシングルマザーでもある野々村久江は、千紗子の嘘を唯一知る人物。彼女を演じた佐津川さんに、もし自分が千紗子や久江の立場だったら共感できるか尋ねると、「シングルマザーということで、自分が子供を守らなければ、自分しかいないという気持ちがあって。母親になったことはないんですが、その感情はわかるなと、そこを最初に掴んで役に入りました。(この作品は)誰が悪いとかでもなく、それぞれの大切にすべきものを想って行動していくということが描かれていて、そこがすごく共感できたポイントでした」と応じた。佐津川愛美少年の父親・犬養安雄を演じたのは安藤さん。脚本を読んだとき、何度泣いたか数え切れなかったという。最も惹かれた部分を尋ねると、「年齢を重ねると視野も広がって、父親とか兄弟とか祖父とか、いろんな関係性がもっと見えていきますが、そのすべての経験や感情が台本の中に詰まっているような気がしました。今でも台本を読んでいるときの気持ちはこうやって喋っていると湧き出てきます」と打ち明ける。「脚本が素晴らしかったし、この主人公を自分で演じてみたいと思うくらい魅力的な主人公でした。衣装合わせの時に『自分が演じたいっす!』と言ったくらい。杏さんはすごくいい役を勝ち取ったなと思いました。本気でこれをやりたい、演じたいと思いました」と熱量高く語った。安藤政信本作が長編第2作目となった関根監督。なぜこの作品を選んだのかという質問に、「中高生のころ、祖父が認知症になってしまったんですが、原作の『嘘』を読んで、あのときこうしていれば、と思うことがたくさんありました」ときっかけを明かす。「児童虐待というテーマも、いまたくさんの悲惨な報道がされていて、目にするたびに驚きすぎてドキドキしてしまいます。父になってから、ほかの報道とは違う体の反応があると思っていて、じゃあ父としてこういった問題に対してなにができるかと考えたときに、仕事としてなにか伝えられたらと思いました。その二つが融合した作品だったので、ぜひやらせてくださいとお話しました」と原作の魅力を語った。関根光才監督杏「あなたはなにができますか、というところにグサッとくる」先日の最速試写会で号泣者が続出した本作。登壇者にもどのような感情を得たか質問を投げかけると、奥田さんは「確執のある親子がなぜねじれざるを得なかったかということと、修復の困難、そして一人の少年という授かりものが訪れることによる、トルネードのような力と静けさが全面的に出ていて、いろいろな方向で観ていただけると思います」と回答。安藤さんは、「素敵なシーンがたくさんあるけど、観る人の世界観をブチ壊したくないので何も言えないです」とキッパリ。「ただ、息子役の中須さんがすごいいい芝居をしてました。試写会でがっちり握手したくらいです」と中須さんの演技を称賛。佐津川さんは、「撮影しているときから、ロケーションひとつにしても撮り方にしても、映画を撮っているなと思う作品でした。仕事の関係で試写に行けずタブレットで観たんですが、その小さい画面でもすごい泣いてしまって、これを大きいスクリーンで観たらどれだけのパワーなんだろうと思いました。それだけのパワーと、グッとくるものがあります。私もスクリーンで観るのを楽しみにしています」と作品の力を語る。そして中須さんは「そうですね…」と熟考。奥田さんが「せっかくこれから観客の皆さんが玉手箱を開けられるから、あまり言いたくない。だから決して役者が口下手なわけではないんですよ!」と助け船を出すと、中須さんは「これが僕のかくしごとです!」と言い、会場からは感心したような拍手が送られた。中須翔真杏さんは「中須さんの演技もそうですし、観たあとに、自分がそれぞれの立場だったらどうするか考えます。人の倫理観は時代や国によってひっくり返りますし、必ずしも今の自分が正しいとは限らない。目の前にか弱き存在がいたとき、あなたはなにができますか、というところにグサッとくると思います」と本作の魅力を語った。また、この日は、もうすぐ「母の日」ということで、“息子”中須さんから“母”杏さんへサプライズプレゼント。カーネーションの花束を持って現れた中須さんの姿に、驚いた様子の杏さん。「僕のお母さんになってくれて、ありがとう」と感謝を伝えながら中須さんが花束を手渡すと、杏さんは満面の笑みでハグ。「このセリフは、映画を観るとWで泣けてきますね。あとでしっかりかみしめたいです…!ありがとうございます」と感激していた。『かくしごと』は6月7日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:かくしごと 2024年6月7日よりTOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿ほか全国にて公開©2024「かくしごと」製作委員会
2024年05月08日5月7日(火)、東京ディズニーシー8番目の新テーマポート「ファンタジースプリングス」のメディアプレビューが開催され、新レストラン「アレンデール・ロイヤルバンケット」もお披露目された。「ファンタジースプリングス」内、ディズニー映画『アナと雪の女王』の世界が広がるエリア「フローズンキングダム」には、同映画に登場するアレンデール城の中にある、約570席のカウンターサービスのレストラン「アレンデール・ロイヤルバンケット」が新たにオープンする。「アレンデール・ロイヤルバンケット」ではアナとエルサが、城の門を開けてアレンデール王国の人々を祝宴に招待。ゲストはダイニングエリアとして開放されたお城の部屋で、食事を楽しめるようになっている。店内には、映画に登場するキャラクターたちに関する本やキャラクターたちをモデルにした美術品、また「生まれてはじめて」が歌われたシーンに登場する数々の絵画が飾られ、エルサの戴冠式のパーティーが開かれた大広間で食事をすることもできる。なお「ディズニー・モバイルオーダー」対象店舗であり、レストランのメニューは、ディズニー・モバイルオーダーで注文することができる。「フローズンキングダム」は、ディズニー映画『アナと雪の女王』の世界が広がるエリア。雪や氷を操る魔法の力を隠し続けてきたエルサがその力をありのままに受け入れ、「真実の愛」で魔法を自由に操ることができるようになった、映画が幕を閉じた後の幸せな世界となっている。ゲストは、暖かさを取り戻し祝福ムードに包まれたアレンデール王国を訪れることができる。東京ディズニーシー8番目の新テーマポート「ファンタジースプリングス」は、6月6日(木)グランドオープン。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年05月07日東京ディズニーシー8番目の新テーマポート「ファンタジースプリングス」の6月6日(木)のグランドオープンに先駆け、5月7日(火)、新エリア全体を報道陣に公開。ディズニー映画『アナと雪の女王』のアナとエルサもお祝いに駆け付けた。新エリア「ファンタジースプリングス」は、「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」がテーマだ。ディズニー映画を題材とした3つのエリアである「フローズンキングダム」(『アナと雪の女王』をテーマとしたエリア)、「ラプンツェルの森」(『塔の上のラプンツェル』をテーマとしたエリア)、「ピーターパンのネバーランド」(『ピーター・パン』をテーマとしたエリア)と、先日メディアにも公開された1つのディズニーホテル「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」で構成される広大なエリアだ。東京ディズニーシーのロストリバーデルタとアラビアンコーストの間を抜けた先に広がる同エリア内には、映画のキャラクターをかたどったロックアートがある魔法の泉がゲストを出迎えるほか、映画の世界が感じられる4つのアトラクション、レストランや商品施設などがあり、ディズニーファンタジーの世界へ誘っていく。この「ファンタジースプリングス」への入場および「ファンタジースプリングス」内の対象アトラクションの利用には、対象アトラクションの「スタンバイパス」(無料)または「ディズニー・プレミアアクセス」(有料)の取得が必要となる。詳細は公式サイトで確認のこと。東京ディズニーシー8番目の新テーマポート「ファンタジースプリングス」は、6月6日(木)グランドオープン。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年05月07日イタリア映画界を代表する8名の映画監督が来日し、有楽町朝日ホールで行われた「イタリア映画祭 2024」開会式に参加。東京では5月1日(水)より、大阪では5月18日(土)より開催となる。有楽町朝日ホールでの開会式には、エドアルド・デ・アンジェリス監督(『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』)、アンドレア・ディ・ステファノ監督(『アモーレの最後の夜』)、ジネヴラ・エルカン監督(『そう言ったでしょ』)、パオロ・ジェノヴェーゼ監督(『人生の最初の日』)、ダニエーレ・ルケッティ監督(『信頼』)、ラウラ・ルケッティ監督(『美しい夏』)、ファビオ・モッロ監督(『あなたのために生まれてきた』)、マルゲリータ・ヴィカーリオ監督(『グローリア!』)が登壇した。温かな拍手に迎えられ、登壇した監督たちは皆口々に「日本に来ることができて嬉しい」と笑顔を見せた。エドアルド・デ・アンジェリス監督は「私の生まれ故郷は海に囲まれています。そして日本も海に囲まれています。つまり、私たちはよく似ていますね」と独特の挨拶で開場を笑わせた。ダニエーレ・ルケッティ監督は「現在のイタリア映画界はバイタリティ溢れる作品がたくさん溢れています。それぞれの監督の個性を活かした粒ぞろいの映画ばかりで、この映画際でも歴史、家族、アクション、ラブストーリー、音楽……など様々なジャンルが集まっています。日本の皆さんに見てもらいたい映画ばかりですが、少なくとも今日来日した私たち8人の作品は必ず全部見てくださいね」と来日組の作品を強調して明るくアピール。初監督作『グローリア!』を引っ提げて来日したマルゲリータ・ヴィカーリオは、「日本とイタリアでは文化も違いますし100%理解はできないかもしれない、でも6日間続くこの映画祭が、そんな違いを楽しむ貴重な機会になればと思います。いろんなイタリア映画の世界に入り込んで楽しんでください」とメッセージを送った。本映画祭では、新作13本と旧作1本の計14作品が上映される。東京会場は5月6日(月・祝)まで、大阪会場は5月19日(日)までの開催。チケット情報など詳細はイタリア映画祭2024の公式サイトで確認できる。イタリア映画祭 2024▼東京会場会期:5月1日(水)~5月6日(月・祝)会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)主催:朝日新聞社、イタリア文化会館、チネチッタ/特別後援:イタリア共和国大統領/後援:イタリア大使館▼大阪会場会期:5月18日(土)~5月19日(日)会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1-1-30)主催:朝日新聞社、イタリア文化会館-大阪、チネチッタ 特別後援:イタリア共和国大統領/後援:イタリア大使館、イタリア領事館(シネマカフェ編集部)
2024年05月03日アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワース、ジョージ・ミラー監督が参加する『マッドマックス:フュリオサ』のオーストラリアプレミアが、現地時間5月2日(日本時間:同日)に開催。映画宣伝アンバサダーのなかやまきんに君による、レッドカーペットインタビューが到着した。2015年に公開されるやいなや、そのリアルで圧巻のノンストップ・カーアクションが世界中を席巻し、映画史を変えた『マッドマックス怒りのデス・ロード』。伝説の創始者・偉大なる巨匠ジョージ・ミラー監督が再び世界に放つ、伝説のサーガ最新作は、SNSでは早くも期待値が爆発し、話題となっている。ジョージ・ミラー監督、アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワースこの日、会場となったState Theatreでは、劇中に登場するバイクや車が展示され、映画の世界観に入り込んだかのような空間が広がる。9年ぶりの“マッドマックスサーガ”最新作の公開に向けて、会場にはファンが大勢詰めかけていた。プレミア会場には、マッドマックスシリーズの大ファンなことから本作の映画宣伝アンバサダーに就任した、なかやまきんに君の姿が。タンクトップにホットパンツという“正装”で登場したきんに君は、マッドマックスシリーズの魅力を「とにかくアクション! とんでもないです! 始まったら最後まで止まらない素晴らしい映像の連続で、まばたきする暇も息つく暇もないぐらい、とにかくアクションがすごいんです」と大熱弁。プレミアでひと足早く鑑賞したという本作については、「衝撃でした! もちろんアクションはすごいんですが、ストーリーも素晴らしい。心打たれるものがあって、人間と人間の物語が最高なんですよ。そこにとんでもないアクションが連続して、心がグイグイ持っていかれます!」と興奮気味に語った。早くもボルテージMAXのきんに君は、レッドカーペット上でキャストと監督に英語でインタビューも行った。まず登場したのは、世界中で熱狂的な人気を誇るMADな世界〈マッドワールド〉の生みの親ジョージ・ミラー監督。きんに君が、常に腰に熊のぬいぐるみが括りつけられているクリス・ヘムズワース演じるディメンタス将軍をイメージして自身のホットパンツにも熊のぬいぐるみをつけてインタビューに臨むと、「観てくれたんだね!」と嬉しそう話す。続けて「寒くないの?」ときんに君の恰好について心配すると「寒くないです! なぜならまだ映画に興奮しているし、あなたの目の前に立っているからです!」と興奮気味に答えたきんに君。きんに君、ジョージ・ミラー監督が「V8ポーズ」「ウォーボーイズをはじめマッチョなひとたちを沢山使って長い間撮影する苦労や秘訣などはありますか?」と質問すると、ミラー監督は「セカンドユニットとかスタントコーディネーターのスタッフたちはすごい良いチームで長年一緒に仕事をしています。いつも安全に規律正しく情熱的にハードワークで大変だったけど、楽しく仕事ができていますよ」と明かした。また、クリス・ヘムズワースの役作りについて質問すると、「特別な指示をすることはありませんでした。彼はこの役のために特別なトレーニングしなかった。なぜならば彼は、この映画で歳をとっていく役だから、前のままの腕だと太すぎると心配していたんです。君と同じで彼は身体を動かさないといられないたちだから、運動はしていたけど筋肉を大きくする運動はしていなかった。でも彼はとてもよくやってくれましたよ」と、クリスに全幅の信頼を置いている様子。さらにインタビュー後はV8ポーズでの2ショット撮影も実現した。続いて登場したのは、自身でも珍しい残虐な悪役で、バイカーギャング集団を率いるディメンタス将軍を演じたクリス・ヘムズワース。きんに君が「どんな役をやっても筋肉が素晴らしいのですが、今回の役作り身体づくりで苦労したことは?」と質問すると「この作品の前に『ソー:ラブ&サンダー』を撮影していたんですが、そこから撮影までの間に元の自分の身体に戻す時間があまりなくて、普段の自分よりも筋肉がついている状態だったので、それが役にちょうどよかったんです」と明かす。「ジョージ・ミラー監督がつくったディメンタスというキャラクターは見栄っ張りで妙に堂々としているやつなので、彼の支配的な面や権力がある様を演じるにあたって身体的に活きました。あとは声の質やしぐさなどを役に合わせて練り上げていきました」と語る。「撮影後まだトレーニングは沢山してますか?」と質問すると、「ウエイトよりも今はもっとランニングやボクシングもやっていますよ!」とクリス。身体つくりに余念がない者同士心も通ったようで、インタビュー後はクリスがきんに君の頬をつかむ仲良し2ショットも撮影した。そして最後に登場したのは、映画の主人公で怒りの戦士フュリオサを演じたアニャ・テイラー=ジョイ。まるで全身にゴールドの矢が刺さったかのようなインパクト抜群のドレスに身を包んだ彼女に対し、会場からは悲鳴にも似た声もあがるなどボルテージはMAXに。きんに君が「アクションシーンをやる上で一番大変だったことは?」と質問すると「一番大変で一番楽しかったことは、同じことを何度も繰り返したこと」とアニャ。「ふつうは繰り返すとどんどん悪くなっていってしまうんですが、以前私がバレエダンサーだったこともあり、繰り返す毎により完成度が高くなっていきました。常に最高の自分を、自分のベストを更新していったことが楽しかった」とストイックな一面をのぞかせ、最高のフュリオサを作り上げるために、努力を積み重ねたことを語った。きんに君が「だからあなたのアクションシーンは強くて美しいんですね!」と伝えると「ありがとう、優しいのね」と返し、きんに君がつけた熊のぬいぐるみに気づくと「あ! あの(ディメンタス将軍)の熊ね! あなたの服装大好き!」とベタ褒め。インタビュー後の2ショットも実現した。キャストや監督が過ぎ去った後も、興奮が止まらないマッドマックスファンのきんに君は「緊張感もある中、どうなるかと思いましたけど無事三人にインタビューをすることができてよかったです!」と安心した様子を見せ、改めて「とにかく最高な映画なので見てください!」とアピール。「パワー!」と持ち前のネタで締めくくっていた。『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開。IMAX®/4D/Dolby Cinema®(ドルビーシネマ)/ScreenXにて公開(シネマカフェ編集部)■関連作品:マッドマックス:フュリオサ 2024年5月31日より全国にて公開© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. IMAXR is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
2024年05月03日ニッポン放送のリスナーを招待した、Galaxy presents『不死身ラヴァーズ』ニッポン放送特別試写会が4月30日に行われ、監督の松居大悟、音楽・主題歌を担当した澤部渡(スカート)が登壇した。映画を鑑賞した澤部さんは「すごく変な映画だと思うんです。でも、その変さが強烈にキャッチーでポップ。その感じにグッとくるというか、変であることが誠実な気がして、最高でした」と感想を語った。原作は、映画が完成してから読んだそうで、「ポップさが(映画と原作と)同質なんですよね。原作の細かいシーンを劇中に持ってきたりしていて、それを見ていたので『なんて愛に溢れた映画なんだ!』と思いました」と絶賛した。そんな原作は、映画とは主人公の男女が逆となっているが、松居監督は「(男女逆にしたとしても)テーマというか、エッセンスは映画に“匂い”として残したいと思いました」とこだわりを明かす。また、主題歌を澤部さんにオファーした理由については「(この作品は)ポップに見えるけれど、ポップじゃない。独特な雰囲気が漂っているので、映画音楽家が映画に寄せて作るのがイメージできなくて。アーティストの方が主題歌として表現を並走してくれたら良いなと思いました。透き通るような片思いが繰り広げられるので、それを澤部さんの音楽・歌声でやっていただけたら良いなと思いました」とコメントした。そして主題歌「君はきっとずっと知らない」について松居監督は、「この映画の最後に流れるタイトルとしてとても良いと思った」と話し、実際に曲を聴いてみて「スカートの音楽を聴いていても、あんまり聴いたことのない音楽だった。驚きと共に、映画の最後に流れる曲として、未来に向かっていくようなイメージが湧いて、温かい気持ちになりました」と感想も述べていた。『不死身ラヴァーズ』は5月10日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:不死身ラヴァーズ 2024年5月10日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2024「不死身ラヴァーズ」製作委員会©️高木ユーナ/講談社
2024年05月01日台湾発のオリジナルBLドラマ「VBLシリーズ」4部作「Stay By My Side」「You Are Mine」「VIP Only」「AntiReset」の、各作品の主演俳優総勢8名が来日し一堂に会するイベント「VBLシリーズ ファンミーティング in TOKYO~東京でV8に会おう!~」が4月27日開催。昼の部、夜の部ともに、日本のファンのみならず海外からもファンが駆けつけた。最初に8人(V8)が一気に呼び込まれると、大きな歓声と共に「Stay By My Side」ヤン・イーシュエン、ホン・ウェイジョー、「You Are Mine」マオ・チーション、シャオ・ホン、「VIP Only」ホアン・チョンバン、チェン・シュエンユー、「AntiReset」ホアン・リーフォン、ウー・ピンチェンが舞台袖から登場、客席の周りを一周してファンに挨拶、ステージに登壇した。最初のひと言挨拶では、全員が日本語で名前を言って挨拶。まずは、何度目の来日なのか、日本で印象的なこと、覚えた日本語など、日本に関するトークが続く。次に、作品の見どころと役柄についてそれぞれが語ることに。「Stay By My Side」は、ウェイジョーが「これは学園で起きた物語で、最初はお互いに知らない関係ですが、付き合っていくうちに仲良くなっていく、というドラマ」と語り、イーシュエンが「最近知ったのですが、4作品の中で一番キスシーンが多い」と話すと会場から黄色い声が上がる。「Stay By My Side」ヤン・イーシュエン、ホン・ウェイジョー「You Are Mine」は、シャオ・ホンが「2人の主人公は全く違う世界を生きていて、一緒に過ごすようになる。非常に見どころはたくさんあります」と語った。チーションは「僕の役は猫のようで、彼はネズミのよう。当然ネズミは猫に追いかけられます。猫も油断する時があり、ネズミが逃げてしまった。それをどう捕まえるかという、そんな話です」と話すと、MCから「『トムとジェリー』のようなケミ」との指摘も。「You Are Mine」マオ・チーション、シャオ・ホン「VIP Only」は、「最初人間はみんな自信も勇気もない。ただある出来事がきっかけとなって、自信と勇気を持つようになり一歩踏み出す、そんな作品」とシュエンユーが語る。チョンバンは「ストーリー上の見どころだなと思う所はグルメです。おいしい料理がたくさん出ます」と話す。「AntiReset」は、「内気な教授の所にAIが来たんですが、長く過ごしていると感情が生まれて離れられなくなってしまう、という話です」とピンチェンがコメント。リーフォンは「人間とロボットのラブストーリー。最初教授は非常に冷たいのですが、AIに出会って少しずつ胸襟を開いて好きになる、そこが見どころ」と説明した。そして、役作りに関して「Stay By My Side」のイーシュエンは、「普段アクティブで賑やかなのに、役柄は落ち着いているタイプ。心の中からその落ち着いた面を引き出すのが、難しかった」と語る。ウェイジョーはバスケットボールのうまい設定だが「実はバスケが全然うまくなくて、イーシュエンさんに教えて貰いました」と笑わせた。「You Are Mine」のチーションは「半分自分に似ている。社長は偉そうな感じでポケットに手を入れて歩いたりしますが、片手を入れるか両手の方がいいか等、研究してお芝居をしていました」とコメント。同じくシャオ・ホンは「この役でラッキーだと思った。社会人として僕も役柄も新人なので、やる気があって情熱的、その気持ちはよく解ります。挫折した時はシンドイと思うのも同じです」。MCから「等身大の姿と似ているかな、天真爛漫で元気な役どころですね」と言われると「ある所は似ているけれど、そんな事はありません!」と答えた。「VIP Only」ホアン・チョンバン、チェン・シュエンユー「VIP Only」のチョンバンは「ドラマではヘアスタイル、顔が違います!演技について授業を受けたりもしていますが、正直どうやるのかプレッシャーがありました」と話すと、シュエンユーは「僕の役は可愛い役です。リアルな僕も可愛いです!」とファンを沸かせる。「AntiReset」のピンチェンは「役と自分にはとても開きがあります。僕はもっと情熱的でストレートな人間。教授のバックグラウンド等を考えて、少しずつ教授に近づける努力をしました」とコメント。8人の中で唯一人ではない役どころを演じたリーフォンは「最初はどうしようと思いました。映画を見たり人の話を聞いて、それぞれAIについて考え方が違う事に気付きました。そこでどれか一つを見本にするよりも、自分のやりたい事をやって行く方がうまく行くと思いました。だから現場ではアドリブが多く、物を急に倒したり、安定感を保つようにした」と、苦労を明かした。「AntiReset」ホアン・リーフォン、ウー・ピンチェン次に、各作品の俳優が自分たちのキスシーンをセレクトしスクリーンに映す「二人で選んだキスシーン」コーナー。「Stay By My Side」は、タオルで目を隠してキスするシーンをセレクト。「You Are Mine」は、社員旅行中のベッドでのキスシーン。「VIP Only」はリウ・リーがグー・ジンに言う「誕生日おめでとう」のキス。「AntiReset」ではホンジウがイーピンの髪、耳、唇等、意味を語りながら演じる詩的なキスシーンを選んだ。背後三面に大きく映し出された映像で、観客の歓声を聞きながら見る各シーンに、俳優たちは照れくさそうな様子や当時を思い出すなど、様々な反応でこのコーナーを楽しんでいた。そのほか、「歌のコーナー」や「デート映像を見ながらまったりトーク」のコーナー、「ガチで対決!演技再現コーナー」では本家の2人の演技の後に、違うカップルが同じシーンを演じることに。アドリブも入り会場は爆笑の連続。MCからは「本家を越えてくる勢い」と言われるほどで、大盛況のままコーナーは終了した。「VBLシリーズ ファンミーティング in TOKYO~東京でV8に会おう!~」は5月3日(金)18時~5月16日(木)23時59分までRakuten TVにて見逃し配信。独占インタビューを追加した「VBLシリーズファンミーティングin TOKYO〈日テレプラス版〉」は6月30日(日)15時~CS 日テレプラスにて放送予定。「VBLシリーズ」4部作リリース情報第1部「Stay By My Side」《Blu-ray/DVD情報》Blu-ray BOX&DVD-BOX 発売中Blu-ray:各13,200円(税込)/DVD:各11,000円(税込)《配信/放送情報》Rakuten TV、ビデオマーケット他、各社動画配信サービスにて配信中FODにて見放題先行独占配信中CS 日テレプラスにて5月20日(月)より放送第2部「You Are Mine」《Blu-ray/DVD情報》Blu-ray BOX&DVD-BOX 発売中Blu-ray:各13,200円(税込)/DVD:各11,000円(税込)《配信/放送情報》Rakuten TV、ビデオマーケット他、各社動画配信サービスにて配信中FODにて見放題先行独占配信中CS 日テレプラスにて5月29日(水)より放送第3部「VIP Only」《Blu-ray/DVD情報》Blu-ray BOX&DVD-BOX 発売中Blu-ray:各13,200円(税込)/DVD:各11,000円(税込)《配信/放送情報》Rakuten TV、ビデオマーケットにて配信中FODにて見放題先行独占配信中CS 日テレプラスにて6月放送予定第4部「AntiReset」《Blu-ray/DVD情報》6月28日(金)Blu-ray BOX&DVD-BOX 発売Blu-ray:各13,200円(税込)/DVD:各11,000円(税込)《配信/放送情報》Rakuten TV、ビデオマーケットにて配信中CS 日テレプラスにて6月放送予定(シネマカフェ編集部)
2024年05月01日東京ディズニーシーでは現在、6月30日(日)までの間、新しいスペシャルイベント「東京ディズニーシー・フード&ワイン・フェスティバル」を開催中。多くのゲストを魅了している。これは“食で世界を巡る”をテーマに、シェフの独創性を活かした特別なコースやセット料理や、食べ歩きを楽しめるスナック、バリエーション豊かなドリンクなどを提供する食のイベントだ。第1弾の2024年度は、東京ディズニーシーの8つのテーマポートを題材に、世界の国々のメニューを提供するほか、6月6日(木)に新しくオープンする新エリア「ファンタジースプリングス」の世界をイメージしたメニューも提供する。対象メニューと引き換えることができるフード&ドリンクチケットとスーベニアランチボックスがセットになったシーズナルグルメチケットセットが登場するほか、アメリカンウォーターフロントでは「東京ディズニーシー・フード&ワイン・フェスティバル」の提供メニューが一覧で分かるリーフレットも配布。同イベントを盛り上げるデコレーションなども施され、いつもとは違った東京ディズニーシーの風景も楽しめる。6月30日(日)までの間、美味しいフードやドリンクでパークを満喫して。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年05月01日